ようこそ。若葉荘へ Welcome to Wakaba-soh

まんがタイムきららで連載されていた、阿倍野ちゃこによる「ようこそ。若葉荘へ」の英語版コミックです、全2巻。

ようこそ。若葉荘へ Welcome to Wakaba-soh 英語版コミック

ようこそ。若葉荘へ 日本語オリジナル版

ようこそ。若葉荘へ 英語版

私はまんがタイムきらら系の作品がとても好きなのですが、それでも Wikipedia に作品個別のページがないような作品まで英訳されている事には驚きを感じざるを得ません。英訳や海外での出版のコストを考えればそれなりには売れると見込んで発売していると思われるからです。

けいおん!」のようにアニメ化されればかなりの利益が見込まれるのでしょうが、ジャンプやマガジンといったメジャー雑誌でもなくアニメ化もされてない作品の英語版コミックが出版コストをペイできるとは今でも正直信じられません。実際に日本で結構有名なタイトルでも、海外で売れなければ最終巻まで英訳されずに中途で出版されなくなる例がかなりあります。

海外の出版業界にはまだまだ謎が多いです。

魔法騎士レイアース Magic Knight Rayearth

なかよしで連載されていた、CLAMPによる魔法騎士レイアースの英語版コミックです、全6巻。魔法騎士レイアース2も英訳されていて、こちらは全3巻です。また魔法騎士レイアースの北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

魔法騎士レイアース Magic Knight Rayearth 英語版コミック

魔法騎士レイアース 日本語オリジナル版

魔法騎士レイアース 英語版

レイアースに登場する固有名詞の多くは実在する自動車の名前を使ったものが多いのですが、海外の人々はどういった印象を受けたのでしょうか?特に日本の自動車は英語やフランス語やイタリア語の単語が名前になっている事が多いので、不思議な印象を受けるのではないでしょうか?ハリウッド映画の登場人物の名前が TSUNAMI だったり KARAOKE だったりしたら大分変な気がします。

しかし日本車は海外でも人気があるし、なにより作品の世界にはまったら全く気にならなくなるものなのでしょうね。

なお英語版は Tokyopop と Mixx Entertainment Inc (Tokyopopの前身)から通常版がそれぞれ出ているのに加えて、Dark Horse Comics から発売されているオムニバス版などがあり、非常にややこしい事になっています。安く買えるのは Dark Horse のオムニバス版だと思いますが、いずれにせよ購入時には商品説明をよく確認してください。

ぴたテン Pita-Ten

月刊電撃コミックガオ!で連載されていた、コゲどんぼによるぴたテンの英語版コミックです。全8巻。

ぴたテン Pita-Ten 英語版コミック

ぴたテン Pita-Ten 英語版ライトノベル

ぴたテン 日本語オリジナル版

ぴたテン 英語版

ぴたテンの登場人物たちは小学生で、日本人の私達から見れば普通より少々育ちの良い感じがしますね。しかし海外の人たちにとっては日本人の子供達に対して抱くイメージに近いものがあるのではないでしょうか。特に主人公の湖太郎は中学受験を目指していて、こういうのは東アジアでは珍しくないですが、ヨーロッパではあまりないことでしょう。これは勝手な想像ですが、逆にヨーロッパの子供達の中にはぴたテンの子供達の様な小学校生活に憧れる子供もいるではないでしょうか。ちなみに英語版を発売している Tokyopop の公式ページでは、紫亜が一番人気あるようでした。

さて英語版は北米の翻訳漫画出版社の Tokyopop より全8巻が発売済みで、ぴたテン 公式コミックファンブック(アンソロジー)の全3巻も英語版が発売されています。まとめ買い・プレゼントに最適なBOX SETもありますが、こちらは1巻から4巻までの4冊しか入っていないみたいですね。
Pita-Ten Box Set (Vol. 1-4)

また落合ゆかりによるぴたテンのライトノベルも Seven Seas から英語版が全3巻で発売されていますので、英語力に自信のある方はこちらの英語版ライトノベルの読破に挑戦されてみてはいかがでしょうか。

天上天下 Tenjo Tenge

ウルトラジャンプで連載されていた、大暮維人による天上天下の英語版コミックです。全22巻。

天上天下 Tenjho (Tenjo) Tenge 英語版コミック

天上天下 日本語オリジナル版

天上天下 英語版

北米やヨーロッパの人たちは中国の拳法を含めてアジアの武術が好きな人が多いですね、フランスの柔道人口は日本のそれよりも2倍以上も多いそうです。そう考えるとオリンピックの日本人選手はよく健闘しています。

この作品もそういう意味では北米やヨーロッパで人気がでそうではありますが、残念ながら発売元のCMXがオマケ漫画を含めたお色気シーンに厳しい修正や削除を施したことにより、北米の読者から大量の抗議がCMXに殺到したそうです。それだけ読者の期待値が高い作品だったという事ですが、読者による不買運動まで展開されて一度はCMXも無修正版の発売も検討したほどです、しかしいまのところ修正版のリリースのみ行われています。なんでも15巻からレイティングの対象年齢をあげて修正を緩めたらしいのですが、確認していないのでよく解りません。

そしてその事が関係しているわけではないのですが、CMXはこの作品の英語版を第18巻までリリースしたところで2010年7月に北米における翻訳出版事業を停止してしまいました。その後、VIZ Mediaという別の翻訳出版会社が、Full Contact Edition 2-in-1 という形で単行本2巻分を1冊におさめたバージョンを発売しています。こちらのバージョンの修正等がどうなっているかは解りませんが、おそらくこちらは最終巻まで(つまり全11巻)発売されると思うので、全巻揃えたいならこちらを選んだ方が良いでしょう。

ガンパレード・マーチ Gunparade March

プレステ用ゲーム「高機動幻想ガンパレード・マーチ」の世界観を、さなづらひろゆきの作画で漫画化したガンパレード・マーチの英語版コミックです、全3巻。またガンパレード・マーチの北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

ガンパレード・マーチ Gunparade March 英語版コミック

ガンパレード・マーチ 日本語オリジナル版

ガンパレードマーチ 英語版

アニメは第二期も製作されて大人気となりましたが、漫画の方は3巻で終わってしまったためかあまりぱっとした印象がありませんね。海外でもアニメの方は北米や東アジアで放送されましたが、ゲームの方は発売されてませんのでアニメしか知らない人の方が多いでしょう。やっぱりサムライや忍者とかが刀を振り回す作品の方が海外では受けるんですかね。日本ではかなり多くのメディアミックス展開がされてそれぞれが人気となっただけに、色々と考えさせられます。

もしかしたら日本のアニメ・ゲーム市場におけるメディアミックス展開に海外のユーザーがついてこれないのかも知れません。海外でも有名な映画タイトルなどはメディアミックス展開をしてさまざまな商品を発売する事もありますが、日本のように小規模予算の作品でも製作前からメディアミックス展開が決まってるというのはあまりないのではないでしょうか。さまざまな企業が資金と責任を分担して、それぞれの市場で商品を売って儲けるという日本アニメの製作委員会方式が特殊な日本市場を作り出しているのだとしたら、それが将来的に良い結果を生むのか悪い結果を生むのかどちらなのでしょうか?

なんだか作品にまったく関係のない感想になってしまいました、深い考えがあるわけではないので忘れてください。

こどものおもちゃ Kodocha

りぼんで連載されていた、小花美穂による大人気漫画、こどものおもちゃの英語版コミックです、全10巻。

こどものおもちゃ Kodocha 英語版コミック

こどものおもちゃ 日本語オリジナル版

こどものおもちゃ 英語版

英語版のタイトルは正確には “Kodocha: Sana’s Stage” になっていますね。漫画だけでなくアニメも英訳されて放映され、 2007年度の American Anime Awards ではコメディアニメ部門にノミネートもされました。

この作品は後半で舞台をアメリカのニューヨークに移して話が展開しますが、現地の人々はどんな感想をもったのか気になります。集英社の編集部がきっとしっかりとした取材を行って話を作ったとは思いますが、漫画化にあたってフィクションの部分を多分に付け足したと思いますので、その辺の感想をどこかで読めればと思ったのですが見つかりませんでした。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Tokyopop から発売されています。

遊撃宇宙戦艦ナデシコ Nadesico

月刊少年エースで連載されていた麻宮騎亜による遊撃宇宙戦艦ナデシコの英語版コミックです、全4巻。また 機動戦艦ナデシコの北米版アニメDVD もあります。

遊撃宇宙戦艦ナデシコ Nadesico 英語版コミック

遊撃宇宙戦艦ナデシコ 日本語オリジナル版

遊撃宇宙戦艦ナデシコ 英語版

アニメの英訳タイトルは “Martian Successor Nadesico” と呼ばれていますね。漫画版の方のストーリーには、日本の昔話や神話にでてくる固有名詞が多く使われていますが、元ネタを解る人はどれくらいいるでしょうかね?日本に関した話題を扱う海外のフォーラムには一般の日本人をはるかにしのぐ知識を持っている方もおられます。それと同時に気になるのがアニメ版に登場する劇中劇である「ゲキガンガー」の元ネタを解る人がどれくらいいるだろうかという事です。日本の歴史や神話に詳しい海外の人たちと、1970年代アニメの名作に詳しい海外の人たちとではどちらが多いのか非常に気になります。まあ日本人でもゲキガンガーの元ネタ知らないでナデシコ見てる人が多いのかも知れませんが。

と思ったら英語版ウィキペディアにはちゃんと “Super Robot / スーパーロボット” の項目があって詳細な解説が掲載されていました。そういえば某ロボット大戦ゲームの存在を忘れていましたね。マニアックな人は日本にもい海外にも大勢おられるみたいです。

巌窟王 Gankutsuou

古典の名作、モンテクリスト伯を題材にGONZOがアニメ化をした巌窟王の監督でもある 前田真宏 自らの作画によるコミックの英語版です、全3巻。また 巌窟王の北米版アニメDVD もあります。

巌窟王 Gankutsuou 英語版コミック

巌窟王 日本語オリジナル版

巌窟王 英語版

アニメ版では原作とは違い復習を受ける側のアルベールの視点から物語が描かれるという斬新な解釈が取り入れられていましたが、コミック版の方は原作通りモンテ・クリスト伯の視点で物語が描かれています。なので原作を読まれた事のない方は多少戸惑うかも知れませんが、かえって面白く読めると思います。

なお古典の名作を新しい視点で描いたこの作品は、海外での人気もさる事ながら作品としての評価も非常に高いものだったようです。アニメ情報や販売を行う大手サイトでおおむね高い評価を得ており、中には2006年のアニメ作品で(※)最高傑作との評価をしているサイトが何個かありました。日本のアニメやコミックにはすでにたくさんの素晴らしいオリジナル作品がありますが、やはり海外の良いものに改良を加えてさらに良い物を生み出す事にかけても素晴らしいものがありますね。逆に日本のアニメ・コミックが海外で映画化された作品と比べると、しみじみと感心させられます。

※日本では2005年の放映でしたが、海外では2006年に放映されました

少女革命ウテナ Revolutionary Girl Utena

ちゃおで連載されていた、さいとうちほによる少女革命ウテナの英語版コミックです、全5巻。また 少女革命ウテナの北米版アニメDVD もあります。

少女革命ウテナ Revolutionary Girl Utena 英語版コミック

少女革命ウテナ 日本語オリジナル版

少女革命ウテナ 英語版

どことなくベルサイユのバラというか宝塚歌劇団の雰囲気のあるこの作品は、海外でもとても人気がでました。いつだったかハリウッドでシンデレラが新しい解釈で映画化されて、王子様の助けを待つのではなく、自分から王子様を助けに行くような活動的なシンデレラが描かれましたが、日本漫画では昔から活動的なヒロインが描かれています。

海外の作品では活動的なヒロインといえば上の例を除いて大人向けの現実的な作品が多いので、悪くいえば少々夢の無い作品が多いのですが、日本の漫画はファンタジーな世界で活躍するヒロインが多いので、海外の女の子たちにも人気がでるのでしょう。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の VIZ Media から発売されています。

エルフを狩るモノたち Those Who Hunt Elves

月刊電撃コミックガオ!で連載されていた、矢上裕によるエルフを狩るモノたちの英語版コミックです。またエルフを狩るモノたちの北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

エルフを狩るモノたち Those Who Hunt Elves 英語版コミック

エルフを狩るモノたち 日本語オリジナル版

エルフを狩るモノたち 英語版

ファンタジーな世界でエルフを脱がすという、なんとも驚く(笑える)設定のこの作品ですが、海外でも割りとすんなり受け入れられたみたいです。

なおファンタジー世界ではおなじみのエルフですが、もともとはゲルマン神話にでてくる小さな妖精だったそうで、どちらかというとあまり良くない存在として受け取られる事が多かったみたいです。それが J・R・R・トールキンの名作「指輪物語」が大ヒットした事によってこの作品中に登場する、「美しく、賢く、長命な」エルフ像がファンタジー世界に定着したようです。

このエルフを狩るモノたちも、そういう美しく賢い存在であるエルフを無理やり脱がすという点が面白いわけですから、ファンタジー作品というものは不思議な感じがします。