キラリティー Chirality

月刊コミックNORAで連載されていた、うるし原智志によるキラリティーの英語版コミックです。

キラリティー Chirality 英語版コミック

キラリティー 日本語オリジナル版

キラリティー 英語版

キラリティーとは英語の発音では “カイラリティ” に近く、日本語では対掌性とも呼ばれ、主に物理学の分野で分子の非対称性のことをさすことばです。この作品ではヒロインの栞とキャロルの二人を暗示した言葉として使われていますね。ストーリーも面白いですが、主にうるし原智志氏の描く美少女のちょっとエッチな百合描写を楽しむ作品ですね。

英語版の方は出版部数が少ないのかAmazonでの中古の値段がめちゃくちゃ高い! いや英語版のコミックはもともとの値段が高く、古本でも日本のように値段は下がりませんが、それにしても高い。よほどのマニアなコレクターならともかく、これなら日本語版で我慢しますよ私は。

この作品が好きでしょうがないという方以外は、他の英語版コミックで英語学習されることをおすすめします。

グラビテーション Gravitation

きみとぼくで連載されていた村上真紀によるBL(ボーイズラブ)漫画、グラビテーションの英語版コミックです、全12巻。

グラビテーション Gravitation 英語版コミック&ノベル

グラビテーション 日本語オリジナル版

グラビテーション 英語版

グラビテーションとは英語で Gravitation、つまり重力とか引力とかいう意味ですが、この作品では人を惹きつける魅力みたいな意味で使われています。ロックバンド BAD LUCK のボーカル新堂愁一と美形人気小説家の由貴瑛里の恋愛を描いた、いわゆるボーイズラブ作品ですが、なんでも北米で翻訳されて出版された初めてのボーイズラブ漫画のひとつだそうです。

日本と同じく北米でも人気がでたようで、続編の作品なども英語に翻訳されています。少々タイトルがややこしいのでまとめると、オリジナルの グラビテーション が “Gravitation” というタイトルで全12巻。グラビテーション スペシャル版 が “Gravitation Collection” というタイトルで全6巻。現在WEBコミック誌のスピカで連載中の グラビテーション EX が “Gravitation EX” という名前で現在第1巻が発売中です。

小説版のグラビテーションも英語版が発売されていて、”グラビテーション・ザ・ノベル” が “Gravitation” というタイトルで全1巻。 “小説 グラビテーション〜voice the temptation〜” が “Gravitation: Voice of Temptation” というタイトルで全1巻が発売されています。この二つの小説作品は日本では BLUE, RED というタイトルで新装版が発売されてもいますね。

これだけの英語版コミック・英語版ライトノベルが発売されるということは、とりもなおさずこの作品の北米での人気の高さを証明しており正直驚いてしまいますが、日本のファンとしても英語学習のため作品のため全巻揃えたいところです。これだけ読破したらかなりの英語力がつくのではないでしょうか。

地球美紗樹 Chikyu Misaki

月刊エースネクストで連載されていた、岩原裕二による地球美紗樹の英語版コミックです。全3巻。

地球美紗樹 Chikyu Misaki 英語版コミック

地球美紗樹 日本語オリジナル版

地球美紗樹 英語版

雪国の小さな町、穂幌町には謎の巨大生物ホホポが住むといわれている。その穂幌町に引っ越してきた女子中学生の牧嶋美紗樹は森の中の小さな湖でキスをすると少年の姿に変身する不思議な首長竜に出会う。美紗樹はその首長竜にニアと名づけて家に連れて帰るが…という感じのお話です。

少女と少年の姿に化ける不思議な生き物の交流を描いたハートフルストーリーですね。ニアを自らの欲望のために利用しようとする大人たちも登場して、物語としてはありがちな作品だと思います。ただありがちな故に丁寧に描かれた美紗樹とニアの交流は読んでいる人を癒してくれるでしょう。特別な作品ではなく、何でもない作品を普通に読みたいという方におすすめです。

全3巻というボリュームも英語で漫画を読むにはちょうどよい長さで、まだあまり英語に自信がないという方にもおすすめですね。

ゴーゴーヘブン!! Go Go Heaven!!

プリンセスで連載されていた、山田圭子によるゴーゴーヘブン!!の英語版コミックです、全13巻。

ゴーゴーヘブン!! Go Go Heaven!! 英語版コミック

ゴーゴーヘブン!! 日本語オリジナル版

ゴーゴーヘブン!! 英語版

普通の女子高生・白雪は交通事故で突然死んでしまった。しかし生前に良いことも悪いこともしてこなかったので天国にも地獄にも行けない。そんな白雪に閻魔大王の孫のプリンスが一目ぼれして49日間の無敵の命を与えて生き返らせる。二人の恋の行くへはどこへ向かうのか? …といった感じのお話ですね。

英語版の方は現在第8巻まで翻訳されて出版されています。最後の13巻発売まではあと数年かかるでしょう。しかし閻魔大王とか49日とか北米の人は理解できるのですかね? 欧米の人たちの日本やアジアに対する理解度がどれくらいなのか知りたいものですが、散発的な話は聞いても統計的なデータは聞いたことがありません。テレビ局とかで行う数十人程度のアンケートとかではなく、政府や大学などで行う数百~千人規模の信頼できる統計データを知りたいものです。

天使な小生意気 Cheeky Angel

週刊少年サンデーで連載されていた、西森博之による天使な小生意気の英語版コミックです。全20巻。

天使な小生意気 Cheeky Angel 英語版コミック

天使な小生意気 日本語オリジナル版

天使な小生意気 英語版

魔法使いの老人を助けてもらった本から現れた悪魔に、「男の中の男にしてくれ」と頼んだら「女の中の女」にされてしまったという性転換ものギャグコメディです。もはやひとつのジャンルといって良いくらいに類似作品があふれかえる性転換を扱った作品ですが、王道はやはり本人が望まずに女性あるは男性になってしまい、本来の性別にこだわって元に戻ろうとする今作のような作品でしょうか。

そんな王道的性転換ものであるこの作品ですが、主人公の男性観はあまりにも偏っている(あるいは古風である)のでそこが面白いのかも知れません。またその結果この手の作品にありがちな萌え要素を強調することもなく、自然なギャグ作品として読むことができます。全20巻というボリュームは英語で読むにはかなりのボリュームですが、あえて全巻読破を達成すれば「男の中の男」かも知れませんね。単なるこじつけですが。

GALS! ぎゃるず

りぼんで連載されていた、藤井みほなによるGALS!の英語版コミックです、全10巻。超GALS! 寿蘭というタイトルでアニメ化もされましたね。

GALS! ぎゃるず 英語版コミック

GALS! ぎゃるず 日本語オリジナル版

GALS! 英語版

読んで字のごとく日本のサブカルチャーとしてのギャルやコギャルをテーマにした作品ですね。コギャルはこの作品の連載当時はマスメディアなどでいろいろと問題点を指摘されはしましたが、そういう悪い点はともかく一つの文化として、りぼんの読者層の女の子たちに憧れとして映っていたのもまた事実でしょう。この作品が人気となるのも当然ですね。

北米では漫画だけでなくアニメも英語に翻訳されて放送されましたが、北米での受け止め方はよりはっきりしていて、完全に日本のサブカルチャー、つまりひとつの文化としてこの作品を受け止めています。近年日本のサブカルチャーやファッションが海外、とりわけアジアの各地に影響を与えていることはいうまでもないですが、「カワイイ」という言葉が海外で一般的に通じるようになったきっかけのひとつがコギャル文化の伝播であったことは間違いないでしょう。ただし創作物の年齢規制が厳しいアメリカでは、アニメを放映した ADV Films によって15歳以上の視聴者を対象としたレーティングがつけられました。

カテゴリ:フリークス Category Freaks

コミックバーズで連載中の極楽院櫻子によるカテゴリ:フリークスの英語版コミックです。

カテゴリ:フリークス Category Freaks 英語版コミック

カテゴリ:フリークス 日本語オリジナル版

カテゴリ:フリークス 英語版

見た目は美少年だが泉水という化け物を体内に寄生させている那波浅葱、何でも食べてしまう兎姫古、浅葱の友人で兎姫古のお守役の一般人の天野尚喜、彼らは那波超常事件調査に所属し人間の欲望から生まれたフリークスと呼ばれる怪物の起こす超常事件を解決する…といった感じのお話です。

全4巻というボリュームは短くさくっと読破できて英語で読むにはちょうど良いですね。最終巻である第4巻の英語版の発売がいつになるのか解りませんが、ぜひ全巻揃えたいところです。極楽院櫻子氏の美麗な作画と少しエログロな雰囲気を英語で味わえばまた違った楽しみが得られることでしょう。

なお英語版は翻訳漫画出版社の Dr. Master Productions Inc から第3巻までが発売されています。今後第4巻が発売されるかどうかは今のところわかりません。

空の帝国 Empty Empire

花とゆめで連載されていた、喜多尚江による空の帝国(からのていこく)の英語版コミックです、全7巻。

空の帝国 Empty Empire 英語版コミック

空の帝国 日本語オリジナル版

空の帝国 英語版

西暦2500年代、初めて世界を統一した英雄イデア、彼のあっけない死によって世界は再び混乱しようとしていた。イデア復活を望む大臣達は、王宮科学者の英里にイデアのクローンを作成することを依頼するが英里はそれを拒否する。しかし英里は街でイデアそっくりな記憶喪失の少年ローズを保護する…といった感じのお話です。近未来を舞台にしたSFファンタジー作品ですね。

まあありがちな設定といえばありがちですが、喜多尚江の画風とストーリーテリングにより独特の世界観をつくりだしています。クローンとして生きることを運命づけられた少年の反発と苦悩、そして英雄イデアに対するコンプレックス。それらの困難を乗り越えて成長するローズに共感するという方は多いのではないでしょうか。

ゼルダの伝説 The Legend of Zelda

ゼルダの伝説については説明の必要がないですね、任天堂の大ヒットゲームのタイトルですが、姫川明の作画によるコミック版が英訳されています。お子様の英語学習にいかがでしょうか。

ゼルダの伝説 The Legend of Zelda 英語版コミック

ゼルダの伝説 日本語オリジナル版書籍

ゼルダの伝説 英語版

ゼルダの伝説シリーズはいわずとしれた任天堂のキラータイトルのひとつで、1986年にファミリーコンピューターのディスクシステムで初代の「ゼルダの伝説」が発売されてから、ゲームハードを替えながらも続編が数多く発売されています。

それだけに今回紹介する姫川明氏以外にもコミカライズ版は多数存在し、さらには小説やゲームブック・ガイドブックの類は数えればキリがありません。英語力がそれなりにある人ならばそのどれを選んで読んでも楽しめるとは思いますが、もともと比較的低年齢向けのゲーム作品をオリジナルとしている事もあって、英語での読書にあまり慣れていない方のために日本語版とあわせて購入して読むのにちょうど良いシリーズが、姫川明氏によるコミカライズ版だと思います。

以下に姫川明氏によるコミカライズ版各巻の日本語タイトルと英語タイトルをまとめます。全10巻ではありますが、下記を参考に自分の好きなエピソードの巻だけ購入しても良いかと思います。

またまとめ買い・プレゼントに最適なBOX SETもあります。
The Legend of Zelda Box Set

  • ゼルダの伝説 時のオカリナ 上 / The Legend of Zelda, Vol. 1
  • ゼルダの伝説 時のオカリナ 下 / The Legend of Zelda, Vol. 2
  • ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 / The Legend of Zelda, Vol. 3
  • ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 大地の章 / The Legend of Zelda, Vol. 4: Oracle of Seasons
  • ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 時空の章 / The Legend of Zelda, Vol. 5: Oracle of Ages
  • ゼルダの伝説 4つの剣+ 上巻 / The Legend of Zelda, Vol. 6: Four Swords – Part 1
  • ゼルダの伝説 4つの剣+ 下巻 / The Legend of Zelda, Vol. 7: Four Swords – Part 2
  • ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし / The Legend of Zelda, Vol. 8: The Minish Cap
  • ゼルダの伝説 神々のトライフォース / The Legend of Zelda, Vol. 9: A Link to the Past
  • ゼルダの伝説 夢幻の砂時計 / The Legend of Zelda, Vol. 10: Phantom Hourglass

北米で発売されている英語版の小説やガイドブックの方はあまりにも数が多すぎてオリジナルの日本語版があるのかどうかすら確認しきれませんでした。この作品にはファンが多数おられると思いますので、中には小説版にチャレンジしたいという方もいらっしゃるでしょうが、そういう方はご自分で検索して購入してください。

あひるの王子さま Duck Prince

ASUKAで連載されていた、森永あいによるあひるの王子さまの英語版コミックです、全6巻。

あひるの王子さま Duck Prince 英語版コミック

あひるの王子さま 日本語オリジナル版

あひるの王子さま 英語版

チビで不細工で毎日いじめられ女子にも嫌われていた白鳥麗一は、ある日交通事故にあって絶世の美男子となるよう魔法をかけられる。がらりと見た目が変わった麗一に対して世界はどうのようにその姿を変えるのか…という感じのお話です。

みにくいアヒルの子をモチーフにした物語ですね。この手の変身願望は思春期ならば誰でもコンプレックスとともに持っているために、目立たない少年・少女がある日突然美少年・美少女になるというのは少女漫画ではもはや王道と呼べるものです。しかしこの作品は見た目だけ変わっても中身が変わらないために苦労する描写も多く、見た目と中身のギャップが面白いギャグ要素も多いです。突然美少年に変身して順風満帆というサクセスストーリーのような作品を求める方には合わないでしょうが、その手の作品を少々読み飽きたという方には面白く読めるでしょう。

ただこの作品は主人公が少年だから救いがあるんでしょうね。見た目だけでなく中身も不細工な少女を主人公にしたら少女漫画では連載できないと思います。