灼眼のシャナ Shakugan no Shana

原作ライトノベル・アニメ・コミックスと大変な人気を博した、高橋弥七郎による灼眼のシャナの英語版コミック&ノベルです。著者名に作画担当の「笹倉綾人=Ayato Sasakura」の名前がある方がコミックの英語版で、イラスト担当の「いとうのいぢ=Noizi Ito」の名前がある方が原作ライトノベルの英語版となります。英語リスニング力を強化したい方には、灼眼のシャナの北米版アニメブルーレイもあります。

灼眼のシャナ Shakugan no Shana 英語版ライトノベル&コミック

灼眼のシャナ 日本語オリジナルノベル&コミック

灼眼のシャナ 英語版

この作品は独特の世界観と難しい漢字を使った固有名詞が多くてさぞかし翻訳した人は苦労したんじゃないでしょうかね。英語学習のために英訳本を読む人も大変なのですが、慣れてくると訳者が苦労して訳したであろう文章を見つけらるようになって、それが面白かったり勉強になったりするのです。

ちなみに灼眼のシャナは日本のポップカルチャー紹介するアメリカの “Otaku USA:オタクUSA” という雑誌の創刊号の表紙を飾っていました。タイミング的なものもあるでしょうが、雑誌の創刊号の表紙になるくらいの知名度はあったということでしょう。

英語版はライトノベルもコミックも北米の翻訳漫画出版大手の VIZ Media から発売されています。

金田一少年の事件簿 The Kindaichi Case Files

「じっちゃんの名にかけて!」の金田一少年の事件簿の英語版コミックです。ミステリーと言うジャンルなので台詞が多く、英語学習のしごたえがあるのではないでしょうか。原案:天樹征丸(後に原作も担当)、原作:金成陽三郎(後に脚本も担当)、作画:さとうふみや。

金田一少年の事件簿 The Kindaichi Case Files 英語版コミック

金田一少年の事件簿 日本語オリジナル版

金田一少年の事件簿 英語版

主人公である金田一少年の祖父は、日本の有名な推理小説シリーズの探偵である金田一耕助という設定なのですが、日本の子供や海外の人たちはこの漫画・アニメを通じて知ったという方がほとんどでしょうね。まあ私もルパン三世のアニメを通じて怪盗アルセーヌ・ルパンを知った口なので人の事は言えません。

冒頭でも言っているとおり、ミステリーというジャンルなので難しいセリフや説明文が多いです。そのため英語での読み応えがある分、洋書に慣れてない方は読むのに苦労されるでしょう。まずは無理をせずバイリンガル版にチャレンジしてみて、いずれはシャーロック・ホームズなどを英語で読めるようになる事を目指してがんばって見るというのはいかがでしょう?

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Tokyopop から発売されているのですが、残念ながらこの会社が翻訳漫画事業から撤退してしまったため慢性的な品薄状態が続いています。

また日本語と英語の両方のセリフが書かれているバイリンガル版 金田一少年の事件簿もあります。英語版コミック入門用にいかがでしょうか。

カウボーイビバップ Cowboy Bebop

サンライズの大人気アニメ「カウボーイビバップ」のコミックの英語版です。またカウボーイビバップの北米版アニメブルーレイもあります(※国コード規制に注意)。

カウボーイビバップ Cowboy Bebop 英語版コミック

カウボーイビバップ 日本語オリジナル版

カウボーイビバップ 英語版

アジアンテイストとアメリカンテイストとSFが混ざった雰囲気の、それでいながら不思議とまとまった作風なカウボーイビバップは海外でもかなりの人気となりました。なんでも2004年に行われたアメリカ版ニュータイプ(アニメ雑誌)の Newtype USA 読者アンケートではアニメ作品TOP25の内の2位という快挙を成し遂げたそうです。ちなみに1位はエヴァンゲリオンで、3位は犬夜叉です。

もちろんこの作品の大きな特徴である完成度の高いサウンドトラックも大人気で、2006にアメリカのエンタメ情報ニュースサイトのIGNで行われた、アニメ音楽TOP10の堂々1位を獲得したそうです。サンライズにまたこういう感じの作品を作ってもらいたいですね。

さて英語版ですが、北米の翻訳漫画出版社の Tokyopop より、南天佑の作画の「カウボーイビバップ」が全3巻、久雅カインの作画による「シューティングスタービバップ」が全2巻で発売されている他、まとめ買い・プレゼントに最適なBOX SETもあります。
Cowboy Bebop: The Complete Manga Collection

ルパン三世 Lupin the 3rd

ルパン三世については説明は必要ないと思いますが、モンキーパンチによる原作漫画の英語版コミックです、アニメとは一味違うピカレスクなルパンをぜひ英語で読んでみてください。またルパン三世の北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

ルパン三世 Lupin the 3rd 英語版コミック

ルパン三世 日本語オリジナル版

ルパン三世 英語版

ルパン三世の祖父はモーリス・ルブランの小説「怪盗ルパン」に登場する泥棒にして探偵という “アルセーヌ・ルパン” の孫という設定になっていますが、ルパン三世の原作者であるモンキー・パンチ氏がモーリス・ルブランに “ルパン” の名前を使う許可を得ていなかったために、海外では正式な表記である “Lupin” の名前が使えずローマ字表記の “Rupan” になったり、”Wolf” になったり、特に本国のフランスでは “Edgar de la Cambriole(怪盗エドガー)” などと呼ばれていました。現在ではルブランの死後50年が経過して著作権が失効したために、”Lupin” の名前を海外で使っても問題はなくなりました。

ちなみにモンキー・パンチ氏は当初 “ルパン三世” という名前を世間が勝手につけたニックネームと考えていたそうです。ねずみ小僧とかそういう感じですね。しかし担当編集者から、”ややこしくて解りにくい” というクレームがついて、本名という事になったそうです。

とっとこハム太郎 Hamtaro

河井リツ子による大人気作品であるとっとこハム太郎については説明の必要がないと思いますが、子供たちに大人気のハム太郎の漫画や教材の英語版を紹介します。お子様の英語教育にいかがでしょうか。

特にオススメなのは、Hamtaro ABCHamtaro 1 2 3の2冊です、当たり前のことですがネイティブの子供たちだってABCからはじめるのですね。

とっとこハム太郎 Hamtaro 英語版コミック

とっとこハム太郎 日本語オリジナル版

とっとこハム太郎 英語版

お子様の英語教育に最適なハム太郎ではありますが、いくら柔軟な頭をもった子供たちでもいきなり英語の文章を読みながらストーリーを追うというのは難しいと思われます。ですから最初は親御さんが読んで聞かせてあげると良いでしょう。発音に関してはあとで矯正ができますのであまり気にする必要はありません。とにかくまずはお子さんの英語に対する興味を刺激する事が大切だと思ってください。

英語での読書が楽しいという認識がお子さんに生まれれば、後はお子さんの年齢と英語レベルに合わせて英語の絵本や英語版コミックなどを買い与えて、お子さんの好奇心をうまく刺激してあげて下さい。注意していただく点は、楽しんで読んでいるようなら十分に褒めてあげる事と、興味が無そうならば決して無理強いはしない事です。

デ・ジ・キャラット Di Gi Charat

懐かしい人も多いのではないでしょうか、コゲどんぼによるデ・ジ・キャラットの英語版コミックです、他の方の作画による作品も英訳されていますね。英語版コミック入門用にいかがでしょうか。またデ・ジ・キャラットの北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

デ・ジ・キャラット Di Gi Charat 英語版コミック

デ・ジ・キャラット 日本語オリジナル版

デ・ジ・キャラット 英語版

しかしでじこまで英訳されて発売されているとは、恐るべしですね。この作品は各キャラクターが会話の語尾に 「~にょ」 とか 「~にゅ」 とかをつけて話すのが特徴なのですが、英語版ではどうなっているかと言うと、そのまま英文の語尾に nyo とか nyu というのをつけて話します。例えば「でじこだにょ」は、 “I’m Dejiko nyo” という感じですね。

「こういうのってネイティブの人たちはどう思うんだろうか~」なんて考えているうちに、むしろこういう語尾を違和感なく受け入れてしまってる自分に気づいてびっくりしました(笑)。日本人でも最初はとまどうのが普通ですよね。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の VIZ Media とブロッコリーの北米子会社である Broccoli Books から発売されています。

アライブ -最終進化的少年- Alive

原作河島正、作画あだちとか、によるアライブ-最終進化的少年-の英語版コミックです。

アライブ -最終進化的少年- Alive 英語版コミック

アライブ -最終進化的少年- 日本語オリジナル版

アライブ 最終進化的少年 英語版

アライブのアニメ化が決まってずいぶんたちますが、いったいいつになったら放映がはじまるんですかね。日本でもそうですが、海外ではアニメ化されている作品とされてない作品では知名度が格段に違います。近年人気が高まってきたとはいえ、まだまだ海外では日本ほどには漫画が読まれていないからです。

アライブもアニメが放映されれば海外ウケしそうな作品なだけに、アニメ化が待ち遠しい作品でもあります。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Del Rey から第8巻まで発売されています。その後9巻以降の発売が止まってしまっているみたいですが、どうなっているのでしょうかね。売り上げが芳しくなかったのか、ライセンス上の問題が起きたのか、Del Rey にしては珍しいことだと思います。

ブレンパワード Brain Powered

サンライズのアニメが大人気となったブレンパワードの杉崎ゆきるの作画によるコミックの英語版です。全4巻。

ブレンパワード Brain Powered 英語版コミック

ブレンパワード 日本語オリジナル版

ブレンパワード 英語版

この作品はタイトルが英語の造語である Brain Powered から来ているように、物語上の重要な固有名詞も英語をもじったものが多いです。それだけに英語に翻訳した人は実際の英語が持つイメージと、物語上で使われる単語のギャップに悩まされたのではないかと思われます。

たとえば作中に登場するブレンパワードなどの大きな人型の存在の総称は “アンチボディ”と呼ばれますが、実際の英語での “antibody” は、日本では医学用語の “抗体” と訳されます。しかし作中には別の意味で “抗体” という用語がでてくるのです。

上の説明が少々わかりにくいので別の説明すると、時代劇の主役にお侍さんが居るのにも関わらず、その敵役に “サムライ という名前の忍者” がでてくるようなものです。固有名詞の翻訳は非常に難しい上に、作品の持つイメージに大きな影響を与えますので、こういうややこしいネーミングはとても翻訳家泣かせです。サンライズのアニメは海外放映される事が多いのですが、プロットの段階ではあまり海外放映を意識する事はないんでしょうかね。こういうのは作品の良し悪しとは直接関係ないのですが、ちょっと気になったので書いてみました。

エア・ギア Air Gear

週刊少年マガジンで人気連載中の大暮維人によるエア・ギアの英語版コミックです。またエア・ギアの北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

エア・ギア Air Gear 英語版コミック
※この作品はライセンスの関係上、複数の出版社から英語版が発売されています。

エア・ギア 日本語オリジナル版

エアギア 英語版

とりあえず英語版の作者名の “Oh! Great” がとても気になるんですが、これって作者ご本人の公式の英語表記なんですね。なんでも Oh! Great を漢字表記にしたもの(大暮維人)をペンネームにしたとか。

エア・ギアは超小型モーターを内臓したインラインスケートを使った架空のストリートスポーツをストーリーの核にすえていますが、こういうスポーツの本場は日本よりも海外なので結構海外ウケするのか海外コミックも順調に発刊されています。

でも残念ながらこういったストリートスポーツが日本で本格的に流行する事はあまりなさそうですね。なにしろ遊ぶ場所が少ない上に、少しケガをしようものならすぐ誰かの責任問題となるのですから。

ARMS(アームズ) Project Arms

サンデーで連載されていた、皆川亮二によるARMS(アームズ)の英語版コミックです、全22巻。

ARMS(アームズ) Project Arms 英語版コミック

ARMS 日本語オリジナル版

ARMS 英語版

この作品はどことなくアメコミっぽい雰囲気があるので、海外の人たちにはすんなり受け入れられたようです。物語の舞台も日本から始まり、アメリカ・ニューヨークへ移っていくので、主要キャラクターの名前を除けばほとんど日本の作品だと思われないような気がします。

日本の漫画のハリウッド映画化といえばその再現率の低さで避難の的となる事が多いのですが、私の個人的な意見をいえば ARMS はハリウッド映画にしたら相当面白いんじゃないかと思います。ただその場合は残念ながら主要キャラクターの名前は変更されてしまうでしょうね。もしかしたら日本人という設定も変えられてしまうかも知れません。こういうのは原作のキャラクターに思い入れのあるファンからすれば許されない行為だと思うのですが、「日本人が思っている以上に、日本人の名前は海外の人間にとって発音しづらい」という事はこれまで何度も述べてきたとおりです。

いかにカタカナが偉大であるかという事ですね。カタカナがあるからこそ、日本人は海外の文化を取り入れて自分のものとするのが上手いのかも知れないと時々思います。