桜姫華伝 Sakura Hime

りぼんにて連載中の、種村有菜による桜姫華伝(さくらひめかでん)の英語版コミックです。

桜姫華伝 Sakura Hime 英語版コミック

桜姫華伝 日本語オリジナル版

桜姫華伝 英語版

正式な英語タイトルは “Sakura Hime: The Legend of Princess Sakura” ですね。舞台は日本の平安時代、両親と兄に先立たれた桜姫は許婚の王良親王の援助を受けて生活していた。そんなある日、親王からの使者が都からやってきて、桜姫を都に呼んで妻に迎えたいと言ってきた。しかし14歳にして結婚を拒む桜姫は家出をしてしまい、山中で妖怪に出会う。妖怪は桜姫のことを「かぐや姫」と呼ぶのだが…という感じのファンタジー作品です。

平安時代を舞台にしたアドベンチャーに変身ヒロインの要素を付け足したような、とにかくこれまでにない新しいタイプの作品ですね。この作品に平安情緒のようなものを期待するとがっかりするかも知れませんが、娯楽作品として読んだら結構楽しめるのではないでしょうか。

さて英語版ですが VIZ Media から現在第3巻までリリースされています。続きも順調にリリースされる予定みたいなので、これを機にこの作品の英語版を集められてはいかがでしょうか。あと Amazon の商品ページだと、第1巻の表紙の部分に第2巻の表紙が間違って掲載されていますね。VIZ Media の公式ページでは日本語版と同じ絵柄の表紙になっていますので、おそらく単なる掲載ミスでしょう。

この醜くも美しい世界 This Ugly Yet Beautiful World

ヤングアニマルにて連載された、ガイナックスによるアニメ作品この醜くも美しい世界の漫画を英語に翻訳した英語版コミックです。作画:森見明日、全3巻。またこの醜くも美しい世界の北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

この醜くも美しい世界 This Ugly Yet Beautiful World 英語版コミック

この醜くも美しい世界 日本語オリジナル版

この醜くも美しい世界 英語版

親元から離れて下宿して暮らす竹本タケルは、森の中で不思議な光を身にまとった少女に出会う。記憶を失っているらしい少女にヒカリと名づけた後、突然昆虫のような巨大な怪物が現れてタケルたちを襲う。万事休すかと思われたその瞬間、タケルの体に異変が訪れる…という感じの物語です。

ぱっと見はというか、かなりの部分でデビルマンの影響が見られますね。まあ数多くある善と悪のハルマゲドンを描いたアニメ作品の原典をすべてデビルマンに求めるのもどうかと思いますが、ガイナックスのスタッフにファンが多いのは事実だと思いますね。それでいて現代アニメ風というか独自のアレンジをしている部分もあって、きちんと一つの作品として成立していますから個人的には好きな作品です。

さて全3巻ということで、英語版の漫画をあまり読んだことが無いという方におすすめの作品です。とくに既にアニメを見たことがあるという人は、ストーリーも解っているでしょうから特に難しいこともなく読めるでしょう。

イタズラなKiss Itazura Na Kiss

別冊マーガレットにて連載されていた、多田かおるによるイタズラなKissの英語版コミックです。全23巻。またイタズラなKissの北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

イタズラなKiss Itazura Na Kiss 英語版コミック

イタズラなKiss 日本語オリジナル版

イタズラなKiss 英語版

高校入学の頃から片思いをしていた超秀才の美形男子の入江直樹に告白した相原琴子だったが、「頭の悪い女は嫌い」とフラれてしまう。失意を忘れようとする中で、新築した家が地震で倒壊してしまい父親の友人宅へ居候させてもらう事になったのだが、実はその家は入江直樹の家だった…という感じのラブコメディです。

クールビューティな男子と同居、これだけ聞くと今の少女漫画にはありがちな設定のような気もしますが、実はその先駆けとも言える作品がこのイタキスですね。作者である多田かおる氏の急逝によって残念ながら話は途中で終わってしまっていますが、今でもファンの多い名作です。国内でのテレビアニメ化・テレビドラマ化の他に台湾や韓国でもテレビドラマ化されてアジア中で大人気となりました。

原作は結構古い作品ですが、アニメ化されたのは割りと最近で、英語版の漫画もいまのところ第5巻までしかリリースされていません。これから随時続きがリリースされていくと思いますので、それにあわせて少しづつ読みすすめられてはいかがでしょうか。

機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles Mobile Suit Gundam Lost War Chronicles

プレイステーション2用ゲーム、機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chroniclesの漫画を英語に翻訳した英語版コミックです。ガンダムエースにて連載、作画:夏元雅人、全2巻。

機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles 英語版コミック

機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles 日本語オリジナル版

機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles 英語版

ジオン軍と地球連邦軍の一年戦争のさなか、連邦軍による大反攻作戦によって地球上のジオン軍は劣勢に立たされていた。そんな中、撃破した連邦軍のモビルスーツからマ・クベ司令が密かに所有していたといわれる軍資金が連邦軍の手に渡っているという情報が得られる。大量の金塊とも噂される軍資金を巡ってマット率いる連邦軍モルモット部隊とケン率いるジオン軍外人部隊の戦いが始まる…という感じのストーリーです。

ゲームの発売が2002年というから結構昔のように感じますが、一年戦争を扱った作品のなかでは新しい部類に入りますかね。ですから年齢を問わず楽しめる作品なのではないでしょうか。

全2巻というボリュームも、あまり英語に自信の無い初心者の方にはおすすめです。それでも不安な方は日本語版と併せて購入するとより楽に読むことができますが、高校生程度の英語力があって時間をかければそれほど難しくはないと思います。

ARISA アリサ

なかよしで連載中の、安藤なつみによるARISA(アリサ)の英語版コミックです。

ARISA 英語版コミック

ARISA 日本語オリジナル版

ARISA 英語版

小学生のときに両親の離婚によって離れ離れになってしまった双子の姉妹の上原つばさと園田ありさ。3年後、久しぶりに再会した二人は、好奇心から互いに入れ替わって1日だけ生活をしてみた。つばさはありさとしての生活を楽しみ、その感想をありさに伝えるとありさは飛び降り自殺を図る。幸い一命は取り留めたものの意識不明の重体になってしまったありさが、自殺を図る前に口にした秘密を探るために、つばさは園田ありさとして姫椿中学校へ通うこととなる…という感じの学園ミステリー作品です。

この作品の英語版は第1巻は Del Rey という出版社から発売されていますが、第2巻以降は講談社の現地法人である Kodansha Comics から発売されています。単なるライセンス上の問題なので読者が気にすることではありませんが、たまにライセンス切れで続きが発売されなくなってしまう作品もあるので、この作品の場合は幸いであったという事です。

機動戦士ガンダム00 Mobile Suit Gundam 00

超人気ロボットアニメ・ガンダムシリーズの、機動戦士ガンダム00(きどうせんしガンダムダブルオー)の漫画版と小説版の英訳バージョンです。

機動戦士ガンダム00 Mobile Suit Gundam 00 英語版コミック&ノベル

機動戦士ガンダム00 日本語オリジナル版

機動戦士ガンダム00 英語版

ガンダム00についての説明は特に必要ないでしょうね。長いガンダムシリーズの作品群の中でも新しい部類に入る作品で、テレビシリーズでは今のところ最新作となっています。この作品は大変人気となりましたから、数多くの関連書籍が発売されていて、そのうちのいくつかが英語に翻訳されているので、以下で説明いたします。

数多くあるガンダム00の漫画のうち英語に翻訳されているのは、まずケロケロエースにて連載されていた大森倖三による漫画がファーストシーズン全3巻、セカンドシーズン全4巻でリリースされています。Amazon のページでは作者名が “Kouzoh Ohmori” や “Kozo Omori” と英語表記が統一されてませんが、表紙の絵柄その他から判断すれば特に迷うことはないでしょう。

次に外伝作品として、月刊ガンダムエースで連載されていた ときた洸一(Koichi Tokita) による “機動戦士ガンダム00F” が “Gundam 00F” というタイトルで全4巻が発売されています。ガンダム00の漫画作品は日本語では他にもたくさん発売されていますが、英語版が発売されているのは残念ながらこれら2作品のみとなります。

次に小説版ですが、木村暢(Noboru Kimura)の執筆によるライトノベルがファーストシーズン全3巻、英語に翻訳されて発売されています。日本語オリジナル版はセカンドシーズン全5巻も発売されていますが、こちらが英語化されるかどうかは未定です。

これだけたくさんの英語版書籍が発売されていると、ご自分の英語レベルに合わせて作品を選んで買うことができて良いですね。英語力に自信のない方はまず漫画版を購入されると良いでしょう。そしてある程度英語で本を読むことに自信がついてきたら小説の英語版にチャレンジしてください。小説を英語で普通に読めるようになる頃にはかなりの英語力がついているはずです。

キレパパ。 Kirepapa

drapにて連載されていた、高城リョウによるBL(ボーイズラブ)漫画、キレパパ。の英語版コミックです。全4巻。

キレパパ。 Kirepapa 英語版コミック

キレパパ。 日本語オリジナル版

キレパパ。 英語版

タイトルの “キレパパ” とは「キレイでキレやすいパパ」の略という事で、一人息子の里樹を溺愛するあまりに里樹に近づく男をあらゆる手段を使って遠ざける千里パパ。特に里樹の親友の榊俊介は要注意人物なのだが、実は俊介が好きなのは千里なのであった・・・という感じのBL作品です。

箱入り娘ならぬ箱入り息子って感じでしょうか。なんとなく岡田あーみんの “お父さんは心配性” を思い出してしまいましたが、ちょと古いですかね。

この作品の単行本は今のところ第4巻まで出ていますが、これで終了なんですかね? 上ではいちおう全4巻という扱いにしていますが、はっきりした情報が得られていないので参考程度にしてください。そして英語版は現在第3巻までリリースされていますが、第4巻は無事リリースされるのでしょうか。出版元の Deux Press は Aurora Publishing の子会社のようですが、どちらも翻訳出版社としては零細なので詳しい情報が得られません。Aurora Publishing 自体は存続して営業しているみたいですが、Deux Press の方のWEBサイトにアクセスできなくなっています。2011年中に第4巻がリリースされなければ、潰れてしまったのかも知れません。

ドロヘドロ Dorohedoro

月刊IKKIにて連載中の、林田球によるドロヘドロの英語版コミックです。

ドロヘドロ Dorohedoro 英語版コミック

ドロヘドロ 日本語オリジナル版

ドロヘドロ 英語版

魔法使いの世界からやってきた魔法使いによって頭部を爬虫類に変えられ記憶も失ったカイマン。カイマンの友人で食堂を経営しているニカイドウ。カイマンは自分の顔と記憶を取り戻すためにニカイドウと共に魔法使い狩りをしている。そんな不思議な世界観がウリのダークファンタジー作品です。

ドロヘドロとはよくも名づけたという感じのするタイトルですが、普通の漫画を読み飽きてしまった人におすすめの作品です。グロテスクな描写が多いのでそういうのが嫌いな人は避けた方が良いでしょう。この手のサブカル調の作品って日本より欧米でこそウケそうな気がしますが、いつか向こうの資本でアニメ化してくれませんかねぇ。

さて国内ではあまり知名度が高くないにも関わらず今のところ順調に英語化されています。海外での売れ行き次第ではいつ企画中止になってもおかしくないですが、なんとなくこの作品は最後まで英語化されるような気がします。

メガネ王子 Four-Eyed Prince

なかよしで連載されていた、水上航によるメガネ王子の英語版コミックです。全4巻。

メガネ王子 Four-Eyed Prince 英語版コミック

メガネ王子 日本語オリジナル版

メガネ王子 英語版

16歳の女子高生・大橋幸子はクールなメガネ男子・増田彰彦に告白するも見事に玉砕。しかしなんの因果か幸子と彰彦は義理の兄妹として一つ屋根の下で同居することになってしまった。しかも彰彦は夜にはメガネを外してある秘密の行動をとるのだった…という感じのラブコメ作品です。

英語タイトルの “four-eyed” とは “メガネをかけた” という意味の複合形容詞ですね。その名の通りこの作品のポイントはクールでSなメガネ王子に良いようにあしらわれる所ですかね。日本の漫画やアニメではメガネは昔からあるチャームポイントですが、欧米の人たちにもメガネ萌えな人っているのでしょうか。

英語版は現在のところ第3巻までリリースされていますが、最終巻である第4巻はいつ発売されるんでしょうかね。そろそろ発売されていても良い頃合いだと思うのですが、企画中止になってしまったのでしょうか。

碧海のAiON AiON

月刊ドラゴンエイジで連載中の、影崎由那による碧海のAiON(へきかいのアイオーン)の英語版コミックです。

碧海のAiON AiON 英語版コミック

碧海のAiON 日本語オリジナル版

碧海のAiON 英語版

資産家の両親を交通事故で亡くした津川達哉は父の遺言の「器の大きな男になれ」という言葉の意味が理解できずにいた。葬式などが終わって久しぶりに登校すると宮崎星音という少女がいじめを受けている現場を目撃する。自分の意志でいじめられているという星音に「海には近づくな」という警告を受けた達哉は、心配して星音のあとをつけてその秘密を知ってしまう…という感じの学園伝奇ファンタジー作品です。

影崎由那氏ならではのかわいらしい絵柄に独特の世界観、今後のストーリー展開が待ち遠しい作品ではありますが、英語版は残念ながら第2巻までリリースしたところで出版元の Tokyopop が翻訳出版事業から撤退してしまいました。どこか他の出版社が後を引き継いでくれれば良いのですが、いまのところそんな予定はありません。この作品のファンの方にはちょっと物足りないと思いますが、英語版漫画初心者の方が試しに1冊読んでみるという感じで買うなら良いかも知れませんね。