がぁーでぃあんHearts Guardian Hearts

月刊少年エースおよび少年エース桃組にて連載されていた、天津冴(あまつさえ)によるがぁーでぃあんHeartsの英語版コミックです。全8巻。

がぁーでぃあんHearts Guardian Hearts 英語版コミック

がぁーでぃあんHearts 日本語オリジナル版

がぁーでぃあんHearts 英語版

私は見た事ありませんが、この作品はOVA化もされていますね。お話としてはよくある “ごく普通の主人公の家に、突然謎の美少女がやってくる” 系の物語です。萌えを前面に押し出した描写とストーリー展開がウリの作品ですね。

こういう作品が決して嫌いでは無い私ですが、あえてこの手の作品の英語版を買うかどうかは微妙な所です。萌えの力とリビドーで英語学習というのもかなり効果はありそうな感じですが、特にこの作品が大好きだというのでなければ、この作品を選ぶ必然性がありません。

ただそれだけに、1冊だけ買ってまた別の作品に手を出せる気楽さがあるように思います。本当に大好きな作品だと全巻揃えたくなるのが人情なのでそういう訳にもいきません。英語版コミックチャレンジにとりあえず1冊買ってみようという場合には最適な作品かも知れませんね。

文学少女 Book Girl

野村美月によるライトノベル作品、文学少女の英語版ライトノベルです。

文学少女 Book Girl 英語版ライトノベル

文学少女 日本語オリジナル版

文学少女 英語版

最近では過去の名作文学を読む人が増えているようで、世間でよくいわれる若者の活字離れって実態を見て言ってる事なのだろうかと疑問に思ってしまいますが、この作品もそれらの文学作品をモチーフにしたお話が進められていきます。ライトノベルを英語で読もうという方はおそらく元ネタになった文学作品を読んだ事があるだろうとは思いますが、海外でこの作品に触れる方がこれを機会に日本の様々な文学作品に興味を持ってくれると良いと思います。たぶん海外の人達にとっては “ライトノベル” というカテゴライズ自体に縛られる事も少ないように思えますので、もしかしたら日本のファンよりも受け皿が広いかも知れないと個人的には期待しています。

なお英語版の発売元である Yen Press の公式サイトによると嬉しいことに本編全8巻のリリースが決定しているみたいです。しかし1年に2冊づつのペースでリリースされるみたいなので、第8巻の発売予定が 2014年1月 になっています。この分だと第1巻から読み始めて第8巻がリリースされる頃には相当の英語力がついているでしょうね。もしかしたら英語による多読に初挑戦という方にはちょうど良いペースなのかも知れません。またこの作品は巻ごとに副題がついていますので、下に英語版のタイトルをまとめておきます。

  • 第1巻 “文学少女”と死にたがりの道化 / Book Girl and the Suicidal Mime
  • 第2巻 “文学少女”と飢え渇く幽霊 / Book Girl and the Famished Spirit
  • 第3巻 “文学少女”と繋がれた愚者 / Book Girl and the Captive Fool
  • 第4巻 “文学少女”と穢名の天使 / Book Girl and the Corrupted Angel
  • 第5巻 “文学少女”と慟哭の巡礼者 / Book Girl and the Wayfarer’s Lamentation
  • 第6巻 “文学少女”と月花を孕く水妖 / Book Girl and the Undine Who Bore a Moonflower
  • 第7巻 “文学少女”と神に臨む作家 上 / Book Girl and the Scribe Who Faced God, Part 1
  • 第8巻 “文学少女”と神に臨む作家 下 / Book Girl and the Scribe Who Faced God, Part 2

電撃デイジー Dengeki Daisy

ベツコミ(別冊少女コミック)にて連載中の、最富キョウスケによる電撃デイジーの英語版コミックです。

電撃デイジー Dengeki Daisy 英語版コミック

電撃デイジー 日本語オリジナル版

電撃デイジー 英語版

唯一の肉親である兄を亡くして消沈する紅林照の元に DAISY という謎の人物から「何があっても君を守ってあげる」というメールが届く、そしてある日照はひょんなことから不良校務員、黒崎祐の下僕として働くことに。だがこの黒崎祐こそ DAISY の正体だった…

設定だけを見てるとなんとなく “あしながおじさん 現代版” って感じがしますが、やっぱり女性は誰かに守ってもらいたいと思うものなんですかね? まあそういう女性でないと男性の側としても守りがいが無いというものですが。守るといっても最近ではあしながおじさんのように経済的な意味で女性を養うだけの収入を得られる男性はごく稀な存在になってきていますので、個人的にはせめて精神的な意味で女性を支えられるような度量を持ちたいと思っています。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の VIZ Media から順調に発売されています。これを機にこの作品の英語版を買い集められてはいかがでしょうか。

はこぶね白書 Animal Academy

月刊コミックブレイドにて連載されていた、藤野もやむによるはこぶね白書の英語版コミックです。全7巻。

はこぶね白書 Animal Academy 英語版コミック

はこぶね白書 日本語オリジナル版

はこぶね白書 英語版

英語版の完全なタイトルは “Animal Academy: Hakobune Hakusho” です。これはこの作品が「化け動物が人間社会へ行くための学校、化アニマル(ばけあにまる)専門学校」を舞台にしているからですね。いいですねこういうお馬鹿な設定、嫌いじゃないですよ。

そういえば日本やアジアには昔から人間の姿に化ける動物の話が伝わっていますが、ヨーロッパを始めとする西洋にはそういう話って無いんですかね? ちょっと考えてみただけだと人間に化ける動物の話は思い当たりませんが、キリスト教の「人間は神に似せて作られた」という教えかなんかで人間に化けるのはタブーになってるんでしょうか。でも悪魔が人間の姿で人を騙すってのはありそうですね。あるいは狼男やミノタウロスのように半獣半人という怪物はいますが、これは人間に化けるのとはちょっと違いますね。

話がだいぶ脱線しましたが、海外の人達が「動物が人間に化ける」という設定をどう受け取っているのか少し気になる所です。

とらドラ! Toradora!

竹宮ゆゆこによる大人気ライトノベルのとらドラ!を絶叫による作画でコミカライズした漫画の英語版コミックです。

とらドラ! Toradora! 英語版コミック

とらドラ! 日本語オリジナル版

とらドラ! 英語版

最初 Toradora というタイトルを見つけた時には原作であるラノベの方の英訳だと思ったのですが、表紙を見てもらえれば解るとおり残念ながら漫画の方の英訳です。こんな事を言っては漫画の方のファンの方に怒られるでしょうか。

最近ではライトノベルの英語訳版が出版されている事自体にはあまり驚かなくなってきましたが、そうなってくると気になるのはどういう作品が英訳されて出版されるのかの基準です。涼宮ハルヒの憂鬱のように海外でもブームとなった作品が英訳されるのは理解できるとしても、ある程度人気があっても出版されない作品もたくさんあります。英語版コミックの方は作品の人気というよりは日本の出版社との包括契約でもあるんだろうなあと個人的に予想しているのですが、英語版ライトノベルの方はいまいち基準が解りません。

そしておそらくは海外の出版社が売れそうだと思った作品について日本の出版元と個別に交渉してライセンスを得ているのだろうと思うのですが、そうなると日本の出版元の営業努力に疑問を感じざるを得ません。これだけ日本のアニメや漫画が世界中で売れている現状を見て、角川やメディアワークスの営業の方達は受身の姿勢のままで良いのでしょうか。実際問題としてラノベの英語版が海外でどのくらいの売り上げがあるのかは解りませんが、将来的な市場の開発という意味でももっと海外に作品を売り込んでも良いと思います。

101人目のアリス Alice the 101st

ウィングスにて連載中の、かわい千草による101人目のアリスの英語版コミックです。

101人目のアリス Alice the 101st 英語版コミック

101人目のアリス 日本語オリジナル版

101人目のアリス 英語版

アリスといえば普通は少女の名前だと思うものですが、こちらは “アリスティド” という少年の通称です。まあ見た目は女の子のように可愛らしいですが、音楽の基礎をまったく身に着けていないにも関わらず、定員100名という音楽のエリートが集まる超名門校にある目的を持って “101人目” として入学した男の子の物語です。

設定だけを読むとなんとなくのだめカンタービレを思い出してしまうのですが、野暮な事を言うつもりはありません。こういうのは主人公が男の子で、学園という舞台が重要なのですよね。そして主人公と周りのキャラクター達の個性によって、まったく違う世界観を生み出すものなのです。

今のところ巻数も少ないので、この作品のファンの方は日本語版とともに英語版も集めてみてはいかがでしょうか。

源流武闘伝 ‐ORIGIN‐ Battle of Genryu

FlexComix ブラッドにて連載されていた、フカキショウコによる源流武闘伝 ‐ORIGIN‐の英語版コミックです。全3巻。

源流武闘伝 ‐ORIGIN‐ The Battle of Genryu: Origin 英語版コミック

源流武闘伝 ‐ORIGIN‐ 日本語オリジナル版

源流武闘伝 ‐ORIGIN‐ 英語版

最近はWEBコミックも一般的になりつつある感じですが、それでもWEBコミックの単行本が英訳されて海外で出版されているという事実には驚かされます。この作品とはまったく無関係な部分で、正直なところ「本当に売れているの?」という疑問が沸いてきてしまいます。

こういうWEBコミックはコミックを売るための宣伝の場として無料で漫画を読めるようになっているわけですが、英語版をWEBで提供しているわけでもなく、アニメ化でもされない限り海外の人たちはこの作品を知る機会がありません。ネットでの口コミで人気が広まる可能性は無きにしも非ずといった所で、大規模な海外展開をしている少年ジャンプなどの大雑誌に知名度でかなうはずもありません。

FlexComix と英語版の出版元である CMX との契約がどのようになっているのかは解りませんが、実際に出版されている以上は双方に利益がでるようになっているのでしょうね。いやはや英語版コミック業界には謎が尽きません。

※追加補足 この作品の英語版の出版元である CMX は 2010年7月をもって英語版コミック事業からの撤退を決定しました。この作品は全3巻を予定していましたが、最終巻である第3巻の英語版の発売はまったくの未定です。今後ライセンスを譲り受けた別の出版社から発売されないとも限りませんが、あまり期待はできません。

フェアリーアイドルかのん Fairy Idol Kanon

月刊コミックブンブンで連載されていた、袴田めらによるフェアリーアイドルかのんの英語版コミックです。全4巻。

フェアリーアイドルかのん Fairy Idol Kanon 英語版コミック

フェアリーアイドルかのん 日本語オリジナル版

フェアリーアイドルかのん 英語版

まんがタイムきららで連載されていた最後の制服など、現在では百合系の作品が多いイメージのある袴田めら氏ですが、この作品は百合要素がほとんどありません。タイトルや画像から想像されるとおり、児童向けのファンタジー作品ですね。百合要素はないですが袴田めら氏の描く可愛らしい少女達が元気に動き回る姿はほのぼのとして癒されます。百合要素を期待して買うとがっかりするかも知れませんが、かわいい少女達に癒されたいという方は買って損はしないのではないでしょうか。

また全4巻というボリュームと、ほのぼのとした内容から比較的小さなお子さんの英語学習に最適だと思われます。日本語版と英語版を全巻揃えても数千円程度なので、ちょっと英語版コミックにチャレンジさせてみようとするには最適かも知れません。

おまもりひまり Omamori Himari

月刊ドラゴンエイジにて連載中の、的良みらんによるおまもりひまりの英語版コミックです。

おまもりひまり Omamori Himari 英語版コミック

おまもりひまり 日本語オリジナル版

おまもりひまり 英語版

この手の「突然な女の子がやってきて一緒に暮らす事になる」系の作品は昔から非常に多いですが、すでにある種の様式美の様なものがありますね。そして単なる日常からSF、和風から洋風と色々な世界観を持った作品がありますが、結局のところ「かわいい女の子といちゃいちゃ暮らしたい」という事に尽きると思います。その暮らしの彩りとしてたまには戦いがあってもいい、そんな感じです。

もちろん私はこの手の作品が好きですね。なんというか男のロマンだと思います。かつては社長になるとか、スポーツで全国優勝するとかいうのが男のロマンという一種の偏見みたいなものがありましたが、男だって恋愛にロマンを抱いてもいいんじゃないかと思います。何歳になってもハーレクイーンロマンスが好きな女性がいるように、娯楽としてこの手の妄想を抱く男性だって多いのです。あんまり依存してはさすがに痛いとは思いますが、一人でこっそり楽しむ分には良いんじゃないでしょうか。

トカゲ王子 Lizard Prince

LaLa 及び LaLa DX で連載されていた、和泉明日香によるトカゲ王子の英語版コミックです。全2巻。

トカゲ王子 Lizard Prince 英語版コミック

トカゲ王子 日本語オリジナル版

トカゲ王子 英語版

トカゲと言ってもリアルな蜥蜴ではなくかなりデフォルメされているのですが、この発想が素晴らしいですね。似たような感じの西洋のお伽噺には「かえるの王さま」というお話があり、ディズニーによって「プリンセスと魔法のキス」というタイトルでアニメ化がされています。創作とは言えお伽噺の世界の王子様やお姫様もいろいろと大変ですよね。

シンプルなストーリーと全2巻というボリュームは英語版コミックの入門として最適です。ほのぼのとしたストーリー展開も癒されますので、この手のファンタジー作品が大好きなお子様の英語学習様にプレゼントして差し上げると喜ばれるかと思います。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の CMX から発売されています。