とある科学の超電磁砲 A Certain Scientific Railgun

電撃大王にて連載中の、原作:鎌池和馬、作画:冬川基による、とある科学の超電磁砲の英語版コミックです。また原作である とある魔術の禁書目録のライトノベルの英語版とある科学の超電磁砲の北米版アニメDVDとある魔術の禁書目録の北米版アニメブルーレイ もあります。

とある科学の超電磁砲 A Certain Scientific Railgun 英語版コミック

とある科学の超電磁砲 日本語オリジナル版

とある科学の超電磁砲 英語版

ご存知の通り鎌池和馬氏によるライトノベル作品「とある魔術の禁書目録」のヒロインの一人、御坂美琴を主人公にしたスピンオフ作品ですね。禁書目録と同様にテレビアニメ化もされて人気となりました。

この作品の舞台のメインは「科学サイド」なので、科学やSFに関連した用語や表現がセリフにでてくる事があります。その辺が英語で読むにあたって難しいといえば難しいでしょうか。ただこの作品のファンの方ならばそういう言葉を覚えることも含めて楽しめると思いますので、難しそうだと敬遠する必要はないかも知れません。

英語版は電撃系作品の翻訳に多くの実績がある Seven Seas から順調にリリースされています。今後もおよそ3~5ヶ月程度に1巻というスピードで発売される予定になっていますので、これを機にこの作品の英語版を買い揃えて英語学習に役立ててはいかがでしょうか。

eensy-weensy モンスター eensy-weensy Monster

LaLaで連載されていた、津田雅美によるeensy-weensy モンスター(イィンシィ-ウィンシィ モンスター)の英語版コミックです。全2巻。

eensy-weensy モンスター eensy-weensy Monster 英語版コミック

eensy-weensy モンスター 日本語オリジナル版

eensy-weensy モンスター 英語版

タイトルに含まれる “eensy-weensy” とは英語の幼児言葉で “とってもちっちゃな” という意味です。”eensy-weensy モンスター” で普段は自分の内面に隠れているけれど、なんらかのきっかけで突然暴れだす凶暴性という様な感じのタイトルみたいですね。

普段は温厚だけど平凡でとりえの無い主人公七花、しかし眉目秀麗、成績優秀、運動神経抜群、女子からの人気も高く「王子」と呼ばれる葉月のナルシストぶりにだけは我慢できずに罵詈雑言を浴びせてしまう。七花はそんな自分を嫌悪し、葉月はこれまでに女子から受けた事のない仕打ちで女性不信になってしまうが…

といった感じのお話です。全2巻というボリュームなので英語版コミックとしては非常に読みやすいのではないでしょうか。内容も重い部分が無いので気軽に読めるラブコメ作品としては秀逸な部類に入ると思います。

黒鷺死体宅配便 Kurosagi Corpse Delivery Service

サイコエースから連載がはじまり、その後多くの漫画誌を渡り歩いた後に現在ヤングエースにて連載中の、原作:大塚英志・作画:山崎峰水による黒鷺死体宅配便の英語版コミックです。

黒鷺死体宅配便 Kurosagi Corpse Delivery Service 英語版コミック

黒鷺死体宅配便 日本語オリジナル版

黒鷺死体宅配便 英語版

タイトルや表紙の画像から解るとおりホラー漫画ですね、最近はホラーのヒット作がでてないのでこの作品にもがんばってもらいたいです。話の筋としては、それぞれオカルトチックな不思議な能力をもった仏教大学の学生5人が、不慮の死を迎えた死者の望みを聞きいれ死体を運び報酬を得るというものです。なんでもハリウッドから映画化のオファーがあったようで、いつになるかは解りませんが映画になったら観て見たいですね。

なおこの作品とは直接関係は無いですが、英語版の出版元である Dark Horse Comics が出版している英語版コミックについては、 Amazon のサイトで試し読み(なか見!検索)できるようになっているものが多いです。おそらくは Dark Horse Comics の人が Amazon で登録しているのだと思いますが、こういう細かな気配りができる出版社の作品は安心して買う事ができますね。

いたずらまじょ子の大冒険 The Big Adventures of Majoko

月刊コミックブンブンにて連載されていた、原作:藤真知子・作画:みずなともみによるいたずらまじょ子の大冒険の英語版コミックです。全5巻。

いたずらまじょ子の大冒険 The Big Adventures of Majoko 英語版コミック

いたずらまじょ子シリーズ(絵本・文庫含む) 日本語オリジナル版

いたずらまじょ子の大冒険 英語版

英訳されているのは漫画版のみですが、日本語オリジナル版には児童向け絵本と児童向け文学作品もありますね。そういう低年齢のお子様向けの作品ですから、小さなお子様の英語学習用として最適だと思います。全5巻というボリュームもちょうど良いですね。できれば日本語版の方も揃えて、一緒にプレゼントしてあげれば好奇心から自然と読むでしょう。もちろん最低限の英語の素養が備わっている必要がありますが、ある程度英語を学んでいるお子さんならば大人よりすんなり読めると思います。

なお近頃海外では日本の漫画をお子さんに読ませている親御さんも増えてきているようで、こういう小さな子供に安心して読ませる事ができる作品は結構好評なようです。もともとさまざまな価値観の人が住む北米のレーティングは日本よりも細かく分かれており、それぞれの年齢基準に適した作品を提供する事が市場から求められますが、そのレーティングを基準にそれぞれの家庭で読ませるか読ませないかを判断できるのは良いと思います。

無限の住人 Blade of the Immortal

月刊アフタヌーンにて連載中の、沙村広明による無限の住人の英語版コミックです。

無限の住人 Blade of the Immortal 英語版コミック

無限の住人 日本語オリジナル版

無限の住人 英語版

これまた海外の人が大好きそうなサムライものですね。ジャンプなどの少年漫画ほどファンタジーな要素もなく、かといってそれほど現実的な設定にこだわっているわけでも無い。娯楽として楽しむには最高のバランスの時代劇漫画だと思います。おそらく海外の人が想像するサムライの世界ってこうなんだろうなあ、と漠然と思ってしまいます。

なお英語版を出版する際に作者である沙村広明氏は出版社の Dark Horse Comics に対して、「絵を左右反転しないで欲しい」と注文をつけました。日本では文字が縦書きの場合の本は右開きとなりますが、文字が横書きの英語圏では左開きとなるのが普通です。ですからかつては右開きの漫画を左開きにする際に絵を全て左右反転させて出版するのがほとんどでした(最近では右開きのまま出版されるケースも増えてきました)。しかし自分の作画に拘りを持つ沙村氏はそれを嫌い、左右反転しないオリジナルの絵のままでコマを切り張りして左開きにして欲しいと言ったのです。Dark Horse Comics の方でも作者の意思を尊重してその条件を飲みました。これは結構労力のいる作業なので沙村氏の拘りと共に出版社も評価してよいと思います。

またこの作品の絵を左右反転させると主人公の名前でありシンボルである卍(まんじ)の文字が、ナチスドイツのハーケンクロイツ(卐)と同じになってしまうという問題もありました。日本では卍の文字は仏教に関するものなので特に問題にはなりませんが、欧米ではまずほとんどの人がナチスを思い浮かべます。ヨーロッパ諸国にはこの文字の使用を法律で禁止している国も多く、英語版の冒頭にはこの文字がナチスとはまったく無関係であるとの説明文が掲載されています。英語版コミックの出版にも日本の読者には解らない苦労があるものなのですね。

エンジェリックルーン Angelic Runes

夢幻アンソロジーにて連載されていた、立野真琴によるエンジェリックルーンの英語版コミックです。全3巻。

エンジェリックルーン Angelic Runes 英語版コミック

エンジェリックルーン 日本語オリジナル版

エンジェリックルーン 英語版

ファンタジー作品を中心に比較的短い作品を掲載している夢幻アンソロジーシリーズですが、この本の作品も英訳されているんですね。そういう雑誌に掲載されている作品なので、ファンタジーテイスト全開の内容になっています。ちょっとやそっとファンタジーが好きという程度だとちょっと受け付けがたいかも知れませんが、この手の世界観が好きな人はどっぷりはまって満喫できるでしょう。

ちょっと気になるのが英語版の出版元である Digital Manga Publishing というのがあまり聞きなれない出版社だという事と、続刊のリリースがいまだ未定な所でしょうか。もしかして1巻だけ発売して以降は発売しないつもりなんじゃないかと思ってしまいます。結構あるんですよね、英語版のリリースが途中で止まってしまう作品。でも全3巻の1巻だけしか発売しないなんていうのは、もし事実であればちょっと酷いと思います。

デカ教師 Deka Kyoshi

FlexComix ブラッドにて連載されていた、馬場民雄によるデカ教師の英語版コミックです。全3巻。

デカ教師 Deka Kyoshi 英語版コミック

デカ教師 日本語オリジナル版

デカ教師 英語版

この作品は日本語のオリジナル版が全3巻なので、英語版も一応全3巻を予定していたのですが、出版元の CMX の親会社である DC Comics が CMX の事業から撤退してしまったので最終巻である第3巻が発売されるかどうかは微妙な所です。英語版の出版はライセンスさえ取得すれば可能なので、CMXからライセンスを譲り受けた別の出版社が続きを出版しないとも限りませんがあまり期待はできないでしょう。

しかしマーベル・コミックと並ぶ北米のコミック事業最大手である DC Comics の翻訳コミック事業からの撤退は英語版コミックファンとしては少しショックです。やはりアメコミ事業と英語版コミック事業ではノウハウが違ったんでしょうかね。それとも他のコンテンツ産業と同様英語版コミックの市場も衰退傾向にあるのでしょうか、だとしたらかなり残念です。

ビーストマスター Beast Master

ベツコミ(別冊少女コミック)にて連載されていた、最富キョウスケによるビーストマスターの英語版コミックです。全2巻。

ビーストマスター Beast Master 英語版コミック

ビーストマスター 日本語オリジナル版

ビーストマスター 英語版

なんとなくタイトルの響きからは少年漫画っぽい印象もうけますが、おそらく “猛獣使い” を意味する造語でしょう。ちょっと普通でないくらいに動物好きな少女と野性的というには野獣すぎる少年の恋愛を描いたラブコメ作品です。

最富キョウスケ氏による最近の作品の電撃デイジーの時は、女性には守ってもらいたいという願望があるんじゃないかという話をしましたが、こちらは肉体的には強いが精神的には純粋すぎる少年を社会的に守ってあげるというお話ですね。英語のことわざに “Pity is akin to love. / 憐れみは愛に近し” というのがありますが、まさにそういう所から恋が始まります。

全2巻というボリュームもちょっと英語版コミックを読んでみようという方には最適です。二人の純粋な恋愛に癒されちゃってください。

B’T-X ビートエックス

月刊少年エースにて連載されていた、車田正美によるB’T-X(ビートエックス)の英語版コミックです。全16巻。

B’T-X ビートエックス 英語版コミック

B’T-X ビートエックス 日本語オリジナル版

B'T-X ビートエックス 英語版

車田正美氏というとどうしても少年漫画の名作である聖闘士星矢が最初に思い浮かびますが、やっぱりその古き良きバトル漫画の王道を踏襲した作品ですね。今見ると多少野暮ったさはあるものの、熱い展開にはまれば大興奮間違いなしの世界観はさすがといったところでしょうか。

なおこの作品はアニメ化もされ、日本ではかつてのような大ヒットとはいかなかったものの、東南アジアをはじめとする海外ではそれなりのヒットとなったそうです。

常に新しい人材を取り入れて世代交代のサイクルの早いジャンプ系漫画家にあって、それほどお金に困ってないにも関わらず現役を続ける漫画家さんたちはかなり凄いと思います。これからも何らかの形でファンに作品を提供し続けてもらいたいですね。

縛り屋小町 Bound Beauty

プリンセスGOLDにて連載中の、竹内未来による縛り屋小町の英語版コミックです。

縛り屋小町 Bound Beauty 英語版コミック

縛り屋小町 日本語オリジナル版

縛り屋小町 英語版

英語版コミックの方は何故か1巻と2巻の表紙が日本語オリジナル版と逆になっていますね。わざとなのか出版社のミスなのか解りませんが、1巻に男性の上半身裸の絵があった方が売れるという判断でしょうか。

竹内未来さんの作品はきわどいタイトルが多いですね。この作品は縛りといってもそういう意味ではなく、”赤い糸” が見える女子高生チコがその能力が活かして縁結びの占いをして小遣いを稼いでいたところ、人々の縁を結ぶ陰陽師集団 “結び屋” にスカウトされて様々な事件に巻き込まれるというストーリーです。

ところでよく言われる “運命の赤い糸” ですが、最近の日本では西洋の結婚指輪などの影響なのか手の薬指だとか小指を結ぶ糸だと言われていますね。しかし本来の中国の伝承では結ばれる運命にある男女の “足首” を結ぶ糸だと言われています。まあ足首よりは手の薬指や小指の方がロマンチックではありますが、足首の方がなんとなく “縛り” が固く決して離れないというイメージです。この話をした上で、結婚前のカップルに「もし赤い糸を結ぶとしたら手の指と足首のどちらが良いか」聞いてみたいような気がします。