頭文字D Initial D

週刊ヤングマガジンで連載中の、しげの秀一による頭文字Dの英語版コミックです。また 頭文字Dの北米版アニメDVD もあります。

頭文字D Initial D 英語版コミック

頭文字D 日本語オリジナル版

頭文字D 英語版

この漫画がヒットしてからというもの路上でAE86を見かける事が多くなったような気がします。意識的に見てしまうという面もあるでしょうが、この作品の影響もやっぱりあると思います。私個人は車に速度はあまり求めませんが、古い形の角ばった車は好きですね。燃費とか維持費とか考えると新しい車の方が良いのですが、意味もなく古い車の方が味があるように思えます。キズがあるのは愛嬌で、塗装もくすんでいた方がかっこよく思えます。侘び寂びだなんて大げさな事を言うつもりは無いですが、やっぱり古い車の方が愛着が沸くんですよね。今はお金が無いので車じたいもっていませんが、将来また車を持つとしたら古い車を買うつもりです。

さて海外の人でこの作品を読んでAE86に興味をもった方は多いと思いますが、AE86を購入してしまったファンとかもいるんでしょうね。日本にもかつて 映画バックトゥザフューチャー に登場したデロリアンの愛好家たちがいるみたいですが、アメリカでAE86の「走り屋」チームができていたらと想像すると少し面白いです。

BLOOD+ ブラッドプラス

Production I.G製作のアニメ、BLOOD+の漫画の英語版コミック&ノベルです。著者名に桂明日香 (Asuka Katsura)とある方がコミックスで全5巻、池端亮 (Ryo Ikehata)とある方がノベルで全4巻です。

番外編コミックも英訳されていて、スエカネクミコ (Kumiko Suekane)による BLOOD+ A(アダージョ)が全2巻、如月弘鷹 (Hirotaka Kisaragi)による BLOOD+ 夜行城市 が全1巻です。

BLOOD+ ブラッドプラス 英語版コミック&ノベル

BLOOD+ 日本語オリジナル版

blood+ 英語版

原作のアニメは Production I.G ならではのクオリティの高い戦闘シーンが素晴らしかったですね。特に少女を刀を振るって化け物を斬り倒すというコンセプトは衝撃的でした。吸血鬼をモチーフにしながら独自の世界観を生み出し、先を読ませぬ展開もハラハラドキドキさせられました。

Production I.G の作品は元来洋画の影響が強いためか、海外での評価も高い傾向があります。どっぷりと日本のアニメが好きだという方はどうか知りませんが、表現手法の一つとしてのアニメが好きだという方は受け入れやすいんじゃないでしょうかね。この作品でいえば刀を使った派手なアクションシーンなんかは、もろに向こうの人の好みです。商業ベースにのったありがちな作品ばかりが増えた現在のハリウッド映画に不満をもっている人なんかは、Production I.G の作品は好きなんじゃないかと思います。

ホイッスル! Whistle!

週刊少年ジャンプで連載されていた、樋口大輔によるホイッスル!の英語版コミックです。全24巻。

ホイッスル! Whistle! 英語版コミック

ホイッスル! 日本語オリジナル版

ホイッスル! 英語版

基本的にサッカー漫画は北米よりもサッカーの人気が高い地域、つまりヨーロッパや南米で人気がでる傾向があります。サッカーに限らず大抵のスポーツ漫画はその競技の知名度や人気に左右されますね。逆に野球の漫画はヨーロッパや南米ではあまり人気がでません。

他にはこの作品の舞台がキャプテン翼なんかと違って国内中心に展開していく点も海外であまり人気が出ない要因の一つです。結局日本チームに負ける事になるにせよ、自国のチームが登場すれば読むほうにも熱が入りますからね。そういう意味では国内的には良作であるのにも関わらず、海外展開がしにくい作品の一つであると言えます。

逆に考えると、スポーツ漫画を海外展開する上でのテクニックみたいなものも見えてくるはずです。例えばライバル意識の強い国同士の試合を設定すると、きっとその国の人たちは熱中して読むでしょう。イギリス vs フランス、フランス vs ドイツ、インド vs パキスタン、ブラジル vs アルゼンチン、アメリカ vs キューバなど因縁の対決を作品中で実現すれば良いのです。圧倒的な差で勝敗が決まってしまうとか試合内容によっては非難を受ける可能性もありますが、海外で受けるエンターテイメントという事についてよく考える事もこれから必要になってくるのではないでしょうか。

蟲師 Mushishi

アフタヌーンで連載されていた、漆原友紀による蟲師の英語版コミックです。全10巻。また 蟲師の北米版アニメDVD もあります。

蟲師 Mushishi 英語版コミック

蟲師 日本語オリジナル版

蟲師 英語版

この作品は独特の世界感をもっていて、とても不思議な、そしていてノスタルジックな気持ちにさせられますね。作者いわくイメージは、「鎖国を続けた日本」、もしくは「江戸期と明治期の間にある架空の時代」だそうで、ありそうでありえなかった、それでいて日本人の心に訴えかける架空の世界を作り出しています。

いわゆる怪異を扱ったものでありながらこの作品に登場する “蟲” は、積極的に人に害を為す妖怪や怪物とは違って、それ自体には人間的な思考というものは感じられず、単細胞生物のように原始的な本能に従って行動しています。ギンコが捕まえようとすると逃げようとしたり、養分を得るために人にとりついたりするので、生存本能や食欲などの基本的な欲求はあるようですが、それ以上の目的みたいなものは持ち合わせていません。蟲の通り道である光脈というのはおそらく陰陽道や風水でいうところの龍穴や龍脈のようなものだと思いますが、そういう点から蟲の存在は日本的というより大陸的な感じがします。別の言い方をすると民俗学的というより哲学的な感じですね。昔話のように子供に教訓や生活の知恵を与えるという感じではなく、大人がじっくりと考えさせられるような感じです。

現代に生きる我々がこの作品に不思議なノスタルジィを感じるのは、単純に昔の風景を描くという時代設定の問題ではなく、「ありえるはずだった現在」についての想像をかきたてられるからではないでしょうか。

ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE- Tsubasa

週刊少年マガジンで連載されていた、CLAMPによるツバサ -RESERVoir CHRoNiCLE-(レザヴォア クロニクル)の英語版コミックです。全28巻。英語リスニング力を強化したい方には、ツバサ・クロニクルの北米版アニメブルーレイもあります。

ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE- Tsubasa 英語版コミック

ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE- 日本語オリジナル版

ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE- 英語版

意外と、と言うとファンの人には怒られるかも知れませんが、CLAMPという漫画家集団さんは少女漫画だけでなく少年漫画の作品も多いですよね。三人よれば文殊の知恵という言葉もありますが、それだけ創作の幅が広いという事でしょうか。でもCLAMPの場合はそれぞれが個別に漫画を描くスタイルの藤子不二雄とは違って役割分担がはっきりしているそうですが、どのように創作のアイデアを生み出しているのか興味があるところです。

また手塚治虫のようにスターシステムを使用しているので、まったく別の世界観をもった作品にキャラクターだけが共通して登場したりもします。前述のように少年漫画・少女漫画の区別なくさまざまな作品を作りだしているので、読者の方もそういう枠にとらわれずに作品を読めるようになるのかも知れませんね。いずれにせよ才能豊かな人たちのようですから、今後もヒット作を出し続ける事でしょう。

結界師 Kekkaishi

サンデーで連載中の田辺イエロウによる結界師の英語版コミックです。

結界師 Kekkaishi 英語版コミック

結界師 日本語オリジナル版

結界師 英語版

海外、とくにアメリカなどで人気があるのはサムライやニンジャですが、この作品のように和風の呪術を使う退魔師みたいなのってどうなんでしょうかね?日本じゃ海外の魔法使いみたいなのはファンタジー世界でかなりの人気がありますけど、エクソシストはそれほどでもないような気がします。逆に考えてみると、海外の人たちにとってはニンジャが体術だけじゃなく妖術も使うオールラウンダーなのかも知れませんね。

この作品の場合はタイトルどおり結界師という事ですが、なんとなく陰陽道や密教に西洋呪術などを加えてオリジナルの呪術を生み出しています。悪く言えばいい加減なのですが、そこは創作における自由度のためには仕方がありません。本格的にその辺を描写しようとすれば、漫画というより小説で書いた方が良いような気がします。

NHKにようこそ! Welcome to the NHK

滝本竜彦氏の原作小説を元に、大岩ケンヂが漫画化した人気コミック、NHKにようこそ!の英語版です。アニメ化もされて人気となりましたね。著者名に作画担当の大岩 ケンヂ(Kendi Oiwa)氏の名前がある方がコミックスとなります。またNHKにようこそ!の北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

NHKにようこそ! Welcome to the NHK 英語版ライトノベル&コミック

NHKにようこそ! 日本語オリジナル版

NHKにようこそ! 英語版

この作品のタイトルを見たとき、日本放送協会のNHKをまず最初に想像したのは自分だけではないでしょう。実際はみなさんご存知の通り「日本ひきこもり協会」の略です。現在でも社会問題のひとつになっているひきこもり問題を扱った珍しい作品ですね。

ただ作品全体を通してみると、ひきこもりという個別の問題というよりも様々な精神的な病を通じて斬新な世界観を作り出しているように思えます。主要な登場人物はそれぞれに心の病気をかかえています。そこには一般的な作品のように「頼れる人間」が存在しないので、心の病気を抱えたもの同士で支えあったり傷つけあったりしながら話が進んでいきます。本来ならばこんな状況にならないように周囲の人間がなんとかするように思いますが、心の病気の話題をタブー視しがちな日本においてはそれほど非現実的な状況ではないような気もします。

登場人物たちにあまり感情移入して読むと、ちょっといたたまれない気持ちになりますね。

火の鳥 Phoenix

漫画の神様、手塚治虫の不朽の名作。人間の業と生と死を描いた火の鳥の英語版コミックです。一部を除いてほとんどが一巻完結なので英語版コミックの入門用として良いかと思います。また珠玉の名作なので日本語版もぜひ揃えたいものです、セットでの購入をオススメします。

火の鳥 Phoenix 英語版コミック

火の鳥 日本語オリジナル版

火の鳥 全13巻セット 日本語版

火の鳥 英語版

この作品がいかに素晴らしいかは、ぜひ読んでみてくださいとしか言えません。多少難しいテーマを扱っているので気楽に読める娯楽作品という感じではありませんが、日本人の根底に流れる死生観を見事に描いているので、じっくり読んで思索にふけるにはもってこいの作品です。

最近知ったのですが、この作品は未完なのですね。ひとつひとつのお話が見事に完成されているので、まだ未完成だったなんてこれまで思いもしませんでした。ちなみに予定されていたお話としては、日中戦争の頃の中国を舞台にした “大地編”、不死のロボットとしての鉄腕アトムの外伝を描く “アトム編”、そして完結編となる “現代編” の三作があったそうです。中でも完結編はぜひ読みたかったですね。

この作品の英語版の出版が完了したのはつい最近の2008年の事です。出版の都合上日本のオリジナル版とは、巻ごとの収録話が違うので以下に見やすい表を作りました。

  • Vol.1 Dawn – 黎明編
  • Vol.2 Future – 未来編
  • Vol.3 Yamato / Space – ヤマト編 / 宇宙編
  • Vol.4 Karma – 鳳凰編
  • Vol.5 Resurrection – 復活編
  • Vol.6 Nostalgia – 望郷編
  • Vol.7 Civil War, Part 1 – 乱世編
  • Vol.8 Civil War, Part 2 / Robe of Feathers – 乱世編 / 羽衣編
  • Vol.9 Strange Beings / Life – 異形編 / 生命編
  • Vol.10 Sun, Part 1 – 太陽編
  • Vol.11 Sun, Part 2 – 太陽編
  • Vol.12 Early Works – 初期短編集

漂流教室 The Drifting Classroom

週刊少年サンデーで連載されていた、楳図かずおの名作漫画、漂流教室の英語版コミックです。今読んでも怖さが色あせませんね。全11巻。

漂流教室 The Drifting Classroom 英語版コミック

漂流教室 日本語オリジナル版

漂流教室 英語版

最近ではワイドショーの話題になったり、バラエティ番組に出演したりして、そちらの方が有名となった感がある楳図かずお氏ですが、この作品を読めば氏が漫画家としていかに優れた人であるか解ると思います。科学的考証をすれば荒唐無稽な描写もありますが、人間が感じる恐怖というものについて直感的に理解している方なのでしょう。むしろよく少年誌で連載ができたなと思うほどに、今読んでも怖い作品です。小さい頃に読んだらトラウマになっていた様な気がします。

残念ながらアニメ化はされてないですが、テレビドラマ化が一回、映画化が二回されています。さらに残念な事にそのいずれも脚本や設定が大幅に変更されてしまっているので、原作の持つ恐怖があまり伝わらない結果となってしまっています。これだけ完成された物語なのにどうして手を加える必要があるのか意味が解りません。まあ大人の事情というやつなのでしょうが、できれば完全な形のアニメーションを見てみたい気がします。きっと今でも十分に通用する作品ができるでしょう。

スズナリ! Suzunari!

まんがタイムきららMAXで連載されていた石見翔子の4コマ漫画、スズナリ!の英語版コミックです。冊数が少ないのでちょっと英語版コミック読んでみたいという方にちょうど良いかも知れません。全2巻です。

スズナリ! Suzunari! 英語版コミック

スズナリ! 日本語オリジナル版

スズナリ! 英語版

私は4コマ漫画が大好きなのでまんがタイムきらら系の作品を英語化して発売してくれている Yen Press にはとても感謝しています。また4コマ漫画は普通の漫画作品に比べて、セリフが短いものが多く、またストーリーを追う必要が無いので、英語版コミック入門用として最適です。特にこの作品は全2巻という短さなので、ちょっと挑戦してみようという方にぴったりです。できれば日本語のオリジナルを誌面でも単行本でもいいので読んだ後で、英語での漫画を読む事にトライしてください。

しかし鈴のような美少女にネコの様になつかれるというのは、うらやましい限りですね。実際のネコはもうちょっと自由奔放な気もしますが、仔猫のうちはあまえんぼうで飼い主にべったりですから、鈴の中身はまだ仔猫なのかも知れません。結構好きな作品だったので、もうちょっと長く連載をして欲しかったですね。