少年漫画・その他」カテゴリーアーカイブ

まぶらほ Maburaho

原作は築地俊彦によるライトノベル作品ですが、今回紹介するのは宮下未紀の作画によるコミックの英語版です。全2巻。

まぶらほ Maburaho 英語版コミック

まぶらほ 日本語オリジナル版

まぶらほ 英語版

英語版のコミック販売され英語版のアニメも放映されましたが、残念ながらこの作品は海外での良い評価をあまり得られなかったようです。

しかしその理由が「典型的なハーレム作品、オリジナリティが無い、キャラが立ってない」など、どれだけ海外のアニメ・漫画ファンがこだわりを持って作品を見ているかをうかがえる意見が多くてびっくりしました。まるで日本の某掲示板のようです。まあ日本の通の中には「それが様式美だ」という意見の方もおられますので、まだまだ日本の優位性は安泰?かも知れませんね。

全2巻というお手軽さなので、英語版コミック初チャレンジに良いかも知れません。

め組の大吾 Firefighter

週刊少年サンデーで連載されていた、曽田正人によるめ組の大吾の英語版コミックです、全20巻。

め組の大吾 Firefighter! 英語版コミック

め組の大吾 日本語オリジナル版

め組の大吾 英語版

この作品は消防士を題材にしていますが、日本と海外の消防士制度はどのくらい違うのでしょうか?残念ながら詳しい制度の違いはわかりませんでしたが、アメリカなどでも消防士は男の子に人気の職業みたいです。世界同時多発テロの時の自己犠牲的行動に示されているとおり、まさに英雄とまで言っても良いかも知れません。日本でも現代の消防士は英雄とまで言わなくとも人々から尊敬されていますし、江戸時代の町火消しもほとんど英雄視されていましたね。

自らの危険を顧みずに他者を守るというのは、ヒーローの絶対条件のようなものですが、現実世界でこれを行っている職業の代表が消防士ではないでしょうか?そう考えれば警察などに比べて、圧倒的に消防士を題材とした漫画やドラマが少ないのが不思議な感じもしますが、消防活動以外に普段何をしているのかいまいち解りにくいのも確かです。

実は私の家の近所には消防士の訓練所があって、毎日朝早くから日暮れ後まで訓練の時の物音が聞こえてきます。そばで聞いていると頼もしい限りではありますが、物語性を部外者が見出すのは難しいかも知れませんね。

花右京メイド隊 Hanaukyo Maid Team

月刊少年チャンピオンで連載されていた、もりしげによる花右京メイド隊の英語版コミックです、全14巻。

花右京メイド隊 Hanaukyo Maid Team 英語版コミック

花右京メイド隊 日本語オリジナル版

花右京メイド隊 英語版

ここ最近の日本の漫画やアニメでは、多くのメイドさんを雇っているお金持ちが登場する事が多いですが、海外の人たちはどう思うんですかね。日本国内にはメイドを雇うようなお金持ちはほとんどいないと思いますが、海外で働く日本人には人件費の安さから現地のメイドを雇う人も多いと聞きます。もちろん漫画にでてくるようなメイドというより家政婦といった方が良いかも知れませんが、国民の多くが海外で家政婦をして外貨を稼ぐような国もあります。

それはともかく、この作品の花右京家のようなありえないくらいの大富豪もこれまた日本の漫画やアニメに多く登場しますが、こういうキャラクターのオリジナルってどこにあるんでしょうかね?うる星やつらの面堂でしょうか、またそれほどの金持ちじゃないですがスネ夫でしょうか。かつては金持ちである事を鼻にかけるタイプのキャラクターが多かったですが、最近は金持ちであるが故に孤独で愛に飢えてるようなキャラクターも多くなりました。この作品の京太郎は…特殊な部類ですね(笑)

おねがいツインズ Onegai Twins

アニメが大人気となりましたね、おねがい☆ツインズの雑破業によるライトノベルの英語版と、あきかんの作画によるコミックの英語版です。著者名に雑破業(Go Zappa)の名前がある方がノベルで全2巻。あきかん(Akikan)の名前がある方がコミックで全1巻です。またおねがい☆ツインズの北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

おねがい☆ツインズ Onegai Twins 英語版ライトノベル&コミック

おねがい☆ツインズ 日本語オリジナル版

おねがい☆ツインズ 英語版

私がこの作品のタイトルを初めてみた時には、妹が12人でてくる某作品のように双子の姉妹がたくさんでてくる作品なのだろうと思いましたが(双恋との勘違いですね)、違ったようです。一人暮らしをしている男の子の家に、その男の子の双子だと名乗るそれぞれ別の女の子が二人訪ねてくるというお話です。

漫画やアニメの世界での複雑な人間関係は、ドラマ性を際立たせる要素になりますが、さすがにこの作品の設定は変化球すぎるような気もしますね。まあ前述の妹12人よりはマシかも知れませんが・・・

なお姉妹作品?であるおねがい☆ティーチャーのライトノベル版と漫画版も同様に英訳されて発売されていますので、こちらも併せていかがでしょうか。

S線上のテナ Tena on S-string

まんがタイムきららフォワードで連載中の、岬下部せすなによるS線上のテナの英語版コミックです。

S線上のテナ Tena on S-string 英語版コミック

S線上のテナ 日本語オリジナル版

S線上のテナ 英語版

日本にはまんがタイムきらら系の作品の根強いファンがいますが、海外ではどうなんでしょうかね?やっぱり海外でも主流はジャンプとかマガジンなどの少年誌のファンだと思いますが、これだけ英訳されて出版されているという事は一定数のファンがいるって事ですよね。

日本国内でも漫画雑誌が創刊されては消えてゆく今の時代に、これだけの漫画が英訳されて海外で読まれているという事には全く驚かされます。できればもうちょっと価格を安くしてもっと多くの人に読んでもらいたいと思いますが、日本の漫画を英語で読むのはある種の「贅沢」なんですかね。これがアニメDVDやBlue-layになると海外版は日本の半額以下なのだから海外市場はよくわかりません。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Yen Press から発売されています。

メイド戦記 Maid War Chronicle

月刊少年シリウスで連載中の、RANによるメイド戦記の英語版コミックです。

メイド戦記 Maid War Chronicle 英語版コミック

メイド戦記 日本語オリジナル版

メイド戦記 英語版

メイド戦記のファンの方には申し訳ないですが、日本でもあまり知られていない漫画作品が英訳されて出版されているという事実に毎度のことならが驚かされます。

ただ値段が少々高いことと、リリースのペースが遅い事はいつも残念に思っています。この作品も日本では2010年の時点で7巻まで発刊されているのに、英語版は2巻までしか発刊されていません。あまり売れ行きがよくなかったからなのか、そのまま続刊が発売されなくなってしまった作品も結構あります。

まあ英語版コミックを出版している出版社にとっては、オリジナルを作っている日本の出版社にくらべて手間もかかっていませんし、儲けがでなかったらやめてしまえばいいという感覚なのかも知れません。日本の出版社でも作品の人気がでなければさっさと打ち切りにしてしまうところがありますので、海外の出版社だけを非難する事はできないかも知れません。ただこういう商売の仕方が海外のファンや読者にどういう風に思われているのか興味があるところです。

鋼鉄天使くるみ Steel Angel Kurumi

アニメが大人気となりましたね、月刊少年エースで連載されていた、介錯による鋼鉄天使くるみの英語版コミックです、全11巻。

鋼鉄天使くるみ Steel Angel Kurumi 英語版コミック

鋼鉄天使くるみ 日本語オリジナル版

鋼鉄天使くるみ 英語版

メイドさんアニメの先駆けともいえるこの作品ですが、今考えてもなぜくるみ達アンドロイドがメイドの衣装を着る必要があるのか解りません、博士の趣味でしょうか?この手のコメディ作品であまり真面目に考えても野暮なだけですね。

SFとかメイドとか大正ロマンとか陰陽師とかバトルアクションとか百合とか様々な要素と詰め込んだこの作品は、典型的萌えアニメというかうる星やつら以来のスラップスティックコメディの王道を踏んでいるような気がします。確かに萌え要素をたくさん詰め込んだ作品ですが、料理に例えれば純粋な萌えスープというより闇鍋みたいな雰囲気がありますね。私は好きですよ。

介錯さんもそうですが、”あかほりさとる” さんとか “もりしげ” さんとか、エロとギャクで売ってる作家さんは、みんな同じ匂いを感じます。

THE ビッグオー The Big O

サンライズ製作によるアニメTHE ビッグオーを元に、有賀ヒトシが漫画化をした作品の英語版コミックです。全6巻。

THE ビッグオー The Big O 英語版コミック

THE ビッグオー 日本語オリジナル版

THE ビッグオー 英語版

元々がサンライズ製作のアニメなのですが、どことなく60年代ロボットアニメとアメコミっぽいテイストのあるこの作品は国内より海外で人気がでました。なんでも当初全26話を想定していたものが諸事情により全13話に短縮されてしまったのですが、その後アメリカのカートゥーンネットワークで放映されて人気となり、海外のファンの要望を受け入れる形で二期13話が追加されて本来の形の全26話構成となったそうです。

そしてそういうアニメの手法をうけて漫画の方もアメコミを意識した表現となっており、日本の漫画に慣れている方はもしかしたら違和感を感じるかも知れません。しかしこういう一風変わったテイストがひとたびはまれば、かなり楽しめる事でしょう。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の VIZ Media から発売されています。

四季使い Shiki Tsukai

月刊少年シリウスで連載中の、原作 是空とおる・作画 たかなぎ優名による四季使いの英語版コミックです。

四季使い Shiki Tsukai 英語版コミック

四季使い 日本語オリジナル版

四季使い 英語版

“四季使い” とはまた耳慣れぬ感じがする言葉ですが、文字通り四季の力を操る術者の事です。そして大抵の術者は春・夏・秋・冬いずれかの季節の力を使う事ができるのですが、主人公の少年アキラだけは全ての季節の力を使える “森羅” と呼ばれる能力を使う事ができ、その力の源である “森羅万象の四季符” を巡って戦いが繰り広げられる事になります。

とまあはっきりとした四季がある日本だからこそこの世界観にのめり込む事ができますが、四季が顕著ではっきりと区別できるのは、中緯度にあってかつ気団の勢力変化が大きい地域に限定されますので、この地球上では日本ほど四季が綺麗にそろっている地域の方が珍しいですね。

別に私はそのことでこの作品を悪く言いたいのではなく、海外の人達にとっては日本の四季に対する憧憬を呼び起こすのではないかと思うのです。雪の降らない地域に住む人達は日本に降る雪に憧れを抱くでしょうし、その他の季節の日本の風物詩にもなんらかの憧憬を抱く事は間違いないと思います。そうやって日本の四季を実際に見てみたいという方が増えたら良いと思います。何も漫画が好きで日本が好きになったからと言って、秋葉原や萌え文化にしか興味を抱かないわけでも無いと思うのです。

Aventura アヴェンテューラ

月刊少年シリウスで人気連載中の翠川しんによるAventura(アヴェンテューラ)の英語版コミックです。

Aventura アヴェンテューラ 英語版コミック

Aventura 日本語オリジナル版

Aventura 英語版

魔法を学ぶ学校という設定、これだけでもう映画で有名なイギリスの某有名児童文学と比較されてしまうのはある意味宿命でしょうか。私も某作品は原書で全作読んでますのでついイメージがそっちへ行ってしまいます。

しかしある意味ファンタジーの正統派に属するであろう某作品と違って、日本のファンタジー作品ならではの設定と世界観がこの作品にはあります。どちらの世界観により引き込まれるかはそれこそ人それぞれですね。本来どちらも比較的若い世代向けの作品であるのにも関わらず、某作品の方は国内では私を含めた大人世代の方に人気があるような気がします。こういう事言うと怒られるかも知れませんが、某作品の主人公って生い立ちのせいもあってちょっと根暗ですもんね。日本ではもっと明るくて前向きな主人公が好まれるという事なんでしょうか。