少年漫画・その他」カテゴリーアーカイブ

KAMUI カムイ

月刊ガンガンWINGで連載されていた、七海慎吾によるKAMUIの英語版コミックです、全11巻。

KAMUI カムイ 英語版コミック

KAMUI 日本語オリジナル版

KAMUI 英語版

この作品とは直接関係の無い話ですが、この英語版の出版社は Broccoli Books というゲーマーズで有名なあのブロッコリーの米国子会社です。この会社は主にギャラクシーエンジェルなどブロッコリー関連の作品の英語版を出版しているのですが、どうしてこの作品の英語版を発売したのか理由がよく解りませんね。米国に子会社を作ったは良いが、本国の事業縮小にともなって仕事がなくなったからなんて大人の事情でもあったんでしょうか。

そんな訳でこの作品の英語版はいつ販売が中止されるか解りません。ブロッコリー本社が Broccoli Books の事業から撤退して米国におけるライセンスを受け継ぐ会社がなければ絶版となってしまいます。この作品のファンの方は早めに入手しておいた方が良いと思います。

風ノ華魔龍八剣伝 Kaze No Hana

電撃コミックガオ!で連載されていた、原作 太田顕善・作画 巳蔦汐生による風ノ華魔龍八剣伝の英語版コミックです、全3巻。

風ノ華魔龍八剣伝 Kaze No Hana 英語版コミック

風ノ華魔龍八剣伝 日本語オリジナル版

風ノ華魔龍八剣伝 英語版

事故で両親と記憶を失い施設で育った少女・双海桃花。彼女はある時親戚に引き取られて信州の片田舎の充城市にやってきた。その道中で少年・一条樟太と出会った桃花だが、彼が化け物と戦う様を目撃する。実はこの充城市には古代に封印された邪神が眠っており、その尖兵たる荒神が人々を脅かしている。壬剣家を始めとする“壬剣一族”は、その邪神の封印を守るため八振りの魔剣を授かった人々なのだ。そして桃花の実家である双海家もまた壬剣一族の一員だったのである。

というのがこの作品のあらすじですが、豊富な裏設定を謎の形で残したまま第一部完という連載終了を迎えたこの作品を、今あえて英語で読もうという方がどれほどいるかわかりませんね。作画もなかなか良いし前述のあらすじも悪くないのに、原作者が広げすぎた風呂敷をたためなくなってしまったのでしょうか。実に残念な作品だと思います。

本の元の穴の中 Kiichi and the Magic Books

FlexComixで連載されていた、天乃タカによるファンタジー作品、本の元の穴の中の英語版コミックです、全5巻。

本の元の穴の中 Kiichi and the Magic Books 英語版コミック

本の元の穴の中 日本語オリジナル版

本の元の穴の中 英語版

生まれつき角が生えて里の嫌われ者であった “鬼っ子” のキイチが、本の中に描かれているものを自在に出し入れできる貸本屋の元太郎に出会う。その力を見たキイチは世界と自分の事を知りたくて元太郎の後を追って旅にでる。そして少女ハナとも出会い、キイチ、元太郎、ハナ、それぞれがなにかを探す旅がはじまる。

といった感じのお話です。なお第1巻の表紙の画像がなかったため、左の画像は第2巻の表紙です。この作品の舞台は一応江戸時代の日本に似た世界という事になっていますが、色使いや絵柄はどことなく西欧のファンタジーっぽい印象も受けますね。ですが基本は和風ファンタジーという事で、これまたどことなく蟲師っぽい印象も受けますね。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の CMX から発売されています。

EAT-MAN イートマン

月刊電撃コミックガオ!で連載されていた、吉富昭仁によるEAT-MAN(イートマン)の英語版コミックです、全19巻。

EAT-MAN イートマン 英語版コミック

EAT-MAN 日本語オリジナル版

EAT-MAN 英語版

二度アニメ化もされているので知っている人も多いでしょうが、ネジや金属片を食べて体内で武器などに再構成できるという特殊能力を持った男、ボルト・クランクの不思議な冒険譚を描いた作品です。本人はいたって寡黙でハードボイルドなんだかよく解らないキャラクターですが、前述の不思議な能力のおかげで物語の中心的役割を効果的に果たしています。世界観はサイバーパンクとファンタジーがごちゃまぜになった感じで独特なものです。なんとなくトライガンのヴァッシュ・ザ・スタンピードが寡黙になった感じだと思うのは私だけでしょうか。

ストーリーは勧善懲悪的なノリからやがてSF的な謎を追う展開になっていきますが、この手の話が好きな人は読んで損はないと思います。

烈火の炎 Flame of Recca

週刊少年サンデーで連載されてた、安西信行による烈火の炎の英語版コミックです、全33巻。

烈火の炎 Flame of Recca 英語版コミック

烈火の炎 日本語オリジナル版

烈火の炎 英語版

ジャンプならともかく、サンデーでは珍しいバトル漫画ですね。炎を生み出す能力を持つ烈火をはじめ、さまざまな能力の仲間達と共にバトルトーナメントを戦っていきます。まあ人によってはまんまジャンプのバトル漫画じゃないかと思うでしょうが、実際そういう部分はあると思います。おそらく作者も編集サイドも意識的にやってたんじゃないでしょうかね。単行本の累計発行部数は2500万部を超えておりセールスでもジャンプのヒット作の水準に達しているという事で、特にサンデー編集部の「うちでもやろうと思えばできるんだよ」なんて声が聞こえてきそうな感じがします。

ちなみにジャンプのバトル漫画でよく比較されるのが幽遊白書ですが海外の人から見ても両者は類似点が多いようで、批評家の Jason Thompson はこの作品を「洗練された、よりよく話の練られた、幽遊白書だ」と表現しています。…これってどちらの作品のファンからも怒られそうですね。私が言ったんじゃないですよ。

Harlem Beat ハーレムビート

週刊少年マガジンで連載されていた、西山優里子によるHarlem Beatの英語版コミックです。

Harlem Beat 英語版コミック 全9巻

Harlem Beat (Rebound) 英語版コミック 全18巻

Harlem Beat 日本語オリジナル版

Harlem Beat 英語版

この作品の日本語オリジナル版はご存知のとおり全29巻なのですが英語版の巻数は少しややこしくて、”Harlem Beat” というタイトルで発売されているのは全9巻のみです。おそらくストリートバスケを描いた部分はこのタイトルで発売されたのでしょう。その後の高校バスケを描いた部分は “Rebound” という別のタイトルの作品として全18巻で発売されています。この二つのタイトルをあわせても全27巻で日本語版と比べて2巻分足りません。これも推測ですがおそらく最後に再びストリートバスケに戻る部分をカットしているのだと思われます。

日本語版のファンにとっては実にややこしいですが、ドラゴンボールの例もありますので海外の出版社の事情とかあるのでしょう。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Tokyopop (Mixx Entertainment Inc) から発売されています。

FREE COLLARS KINGDOM フリーカラーズキングダム

月刊マガジンZで連載されていた、藤真拓哉によるFREE COLLARS KINGDOMの英語版コミックです、全3巻。

FREE COLLARS KINGDOM フリーカラーズキングダム 英語版コミック

FREE COLLARS KINGDOM 日本語オリジナル版

FREE COLLARS KINGDOM 英語版

猫耳キャラに擬人化された野良猫たちの物語ですね。FREE COLLARS KINGDOMの COLLAR は色を意味する “color” ではなく、首輪を意味する “collar” です。池袋にたむろする野良猫たちが、二つのグループに分かれて戦うというのが物語のベースになっています。

さて日本語版のウィキペディアにはこの作品の項目は無いのに英語版にはあるという FREE COLLARS KINGDOM ですが、海外での評価は大きく二つに分かれたみたいです。一つはキャラクターや絵のかわいらしさを評価する声と、もう一つはありきたりな萌え漫画であると批判する声です。この辺は日本でも評価が分かれるでしょうからまあ仕方が無いですね。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Del Rey と Tanoshimi の2社から発売されています。発売時期もほとんど同じなのでこういう事は珍しいですね。

がじぇっと Gadget

月刊コミックブレイドで連載されていた、衛藤ヒロユキによるがじぇっとの英語版コミックです。

がじぇっと Gadget 英語版コミック

がじぇっと 日本語オリジナル版

がじぇっと 英語版

衛藤ヒロユキというと魔法陣グルグルのイメージが強いですが、グルグルのギャグ路線とは一風変わった恋愛ものとなっています。ただ主人公たちメインのキャラクターは中学生という設定なのですが、グルグル以来変わっていない作風なのでどうみても小学生くらいにしか見えません。もともとの味であるほんわかしたファンタジーテイストはなかなか良いのですが、中学生という設定はちょっと無理があったかも知れませんね。

さて一応この作品の日本語版は全3巻という事で英語版もおそらく全3巻だと思うのですが、残念ながら発売が確認できるのは第1巻のみで、2巻以降の発売を確認できませんでした。英語版の出版元の ADV Manga も公式サイトがなくなってしまっているし、おそらく業務を停止したのでしょうね。もし2巻以降の発売がこれまでされていないとしたら今後の発売も期待できないでしょう。英語版コミックはライセンスさえ取得すれば発売できるので、最近多くの作品が英語に翻訳されて発売されています。それはそれで漫画ファンとして嬉しい事なのですが、儲からなかったら止めてしまえばいいというスタンスは勘弁してもらいたいですね。

ガチャガチャ Gacha Gacha

週刊少年マガジンで連載されていた、玉越博幸によるガチャガチャの英語版コミックです、全5巻。マガジンSPECIALに移って連載された6巻以降も “Gacha Gacha: The Next Revolution” という別のタイトルで英訳されて出版されています、こちらは全11巻(予定)。

Gacha Gacha 全5巻 英語版コミック

Gacha Gacha: The Next Revolution 全11巻 英語版コミック

ガチャガチャ 日本語オリジナル版

ガチャガチャ 英語版

この作品は前述の通り日本語のオリジナル版が全16巻なのに対し、英語版は全5巻と全11巻の別々のタイトルで発売されています。ちょっとややこしいですが、もともと6巻以降は設定以外はかなり内容が違っていますので別の作品と考えた方が自然なのかも知れません。

作品のタイトルである “ガチャガチャ” ですが、これはガチャガチャのようにどんな人格がでてくるか解らないという設定にかけたものだと思われます。そういえば子供の頃はよく近所の駄菓子屋で20円とかのガチャガチャをよくやったものですが、今考えれば何が楽しくてあんなに買っていたのでしょうかね? いまでも秋葉原へ行けばアニメやゲーム関連のグッズのガチャガチャがあるのでしょうが、あの頃のように熱くなってガチャガチャをやる事はないでしょう。ふと思ったのですが海外にもガチャガチャってあるんですかね?なんとなく日本独自の文化のような気もしますが、ちょっと調べてみたら元々はガムの自動販売機としてアメリカで考案されたものを日本風に改良を加えたものだそうです。

ES -Eternal Sabbath- エターナルサバス

モーニングで連載されていた、惣領冬実によるES -Eternal Sabbath-の英語版コミックです、全8巻。

ES -Eternal Sabbath- エターナルサバス 英語版コミック

ES -Eternal Sabbath- 日本語オリジナル版

ES -Eternal Sabbath- 英語版

Eternal Sabbath とは英語で “永遠の安息日” という意味ですね。ただ元々はドイツ語の “es (英語における it の意)” からとって ES だけがタイトルだったのを、その後 ES細胞 との混同をさけるために Eternal Sabbath という副題をつけたという話もあります。なんとなく英語よりドイツ語の方が医療関係の漫画には似合っていますね。

この作品は80年代のハリウッド映画「トロン」をモチーフに作られたそうで、どことなくそのテイストが残っています。だからなのかアメリカでの評価もおおむね好意的で、Anime News Network のレーティングページでは多くの読者が高い評価をしています。最近はこの手の映画もあまり多くないので、個人的にも好きなジャンルですね。