少年漫画・その他」カテゴリーアーカイブ

ドラゴン騎士団 Dragon Knights

月刊ウィングスで連載されていた押上美猫によるファンタジー漫画、ドラゴン騎士団の英語版コミックです。全26巻。

ドラゴン騎士団 Dragon Knights 英語版コミック

ドラゴン騎士団 日本語オリジナル版

ドラゴン騎士団 英語版

今では珍しくなったファンタジーの王道を踏む作品ですね。1巻の表紙を見た感じだと同人ぽいというか、人体のバランスがちょっとおかしいような印象も受けますが、物語が進んでいくに従って改善されていきます。それでもまったく絵柄が違ってしまうというのでもなく、当初の味を残した感じで作者の画力が上がっていくのは結構珍しいタイプなんじゃないかと思いますね。

前述のとおり王道ファンタジーな作品なので、この手の世界観にはまれば相当面白いです。竜とか騎士とか魔族とか魔法とか、すこし定番すぎる感じの設定が目白押しなのでファンタジーに食傷気味な人にはちょっと苦しいかも知れません。ただ少しファンタジーから離れて久しぶりにこの手の作品を読むと意外にはまったりもします。

ふたば君チェンジ Futabakun Change

月刊少年ジャンプで連載されていた、あろひろしによるふたば君チェンジ♡の英語版コミックです。全8巻。

ふたば君チェンジ♡ Futabakun Change 英語版コミック

ふたば君チェンジ♡ 日本語オリジナル版

ふたば君チェンジ 英語版

主人公の男の子が、家系に伝わる体質により女の子に変化してしまうといういわゆるTS物というやつですが、知る人ぞ知る名作って感じですね。当然物語は主人公とその家族の体質を中心に進んでいきます。

ちなみにこの作品は北米を中心とした海外でも密かな人気を持っており、海外の人が作ったファンサイトもあります。しかし残念ながら英語版の出版元が倒産してしまったために現在絶版となっており、英語版を全巻揃えるのは非常に困難になっていまいました。英語版をどうしても手に入れようとしたら日本のアマゾンではなく、海外の Amazon.com や eBay などで古本を買うしかないでしょう。まあそこまでして英語版を入手する必要があるかどうかは微妙ですが、海外のファンには日本語版を手に入れて苦労しながら英語に訳して読んでる方もいるみたいです。

住めば都のコスモス荘 Dokkoida

阿智太郎の同名ライトノベルを矢上裕が漫画化した住めば都のコスモス荘の英語版コミックです。全3巻。

住めば都のコスモス荘 Dokkoida?! 英語版コミック

住めば都のコスモス荘 日本語オリジナル版

住めば都のコスモス荘 英語版

英語版の正確なタイトルは “Dokkoida?!” ですね。この作品は上述の通りもともとはライトノベル作品ですが、残念ながら英語版が発売されているのは漫画版のみです。

この作品はご存知の通り特撮ヒーロー作品へのオマージュが中心となっているのですが、海外の人達が読んで面白いものなんですかね? 海外のひとたちも名前くらいは知っていて、中には観た事のある方もいるんでしょうが、特撮ヒーローを子供の頃に観て育ったという方はかなり少ないんじゃないでしょうか。でもスーパーマンやスパイダーマンといったアメコミヒーローと重ねてみれば、それほど違わないのかも知れません。そのうちこういう部分でも海外の人と思い出を共有できるようになると良いですね。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の CMX から発売されています。

黒鉄 Kurogane

モーニングで連載されていた、冬目景による黒鉄(くろがね)の英語版コミックです、全5巻。

黒鉄 Kurogane 英語版コミック

黒鉄 日本語オリジナル版

黒鉄 英語版

時代ものとしては定番の親の仇討ちに、からくり仕掛けのクロックパンク要素を組み込んだ新しい世界観がうりの作品です。特に半分生身、半分からくり仕掛けとなり、顔は鉄火面、剣はしゃべるし、帯はガンベルト、など主人公の奇抜な設定には驚かされます。最初の方はその設定を作者も活かしきれずあまり面白くありませんが、徐々に話が盛り上がっていき最後の方では完全に世界観にはまっています。全5巻というボリュームもちょうどいいですね、話がマンネリになる前にすぱっと終わる姿勢は個人的に好きです。

さてこの作品の海外での評価はどうだったんでしょうかね? 何度も言うように余程ひどいもので無い限り海外ではサムライものは受けます。日本の漫画を読むような人は大抵日本の文化に好意的ですからね。しかしギャグというわけでもなく、ここまで独自の世界観を持った作品がどういう評価を受けるのか個人的にすごく気になります。残念ながら情報は手に入りませんでした。

キカイダー02 Kikaider Code 02

石森章太郎の名作、「人造人間キカイダー」のMEIMUによるリメイク作品、キカイダー02の英語版コミックです。全7巻。

キカイダー02 Kikaider Code 02 英語版コミック

キカイダー02 日本語オリジナル版

キカイダー02 英語版

この作品は上述の通り、石森章太郎氏の人造人間キカイダーを現代風にアレンジしてリメイクしたものですが、ターゲット層は比較的高めだったようです。

疑問に思うのは今この作品を英語で読んではたして面白いかという事ですね。かつて子供の頃にこの作品を読んでいた、あるいはアニメを観ていたという方はとても楽しめると思いますが、海外の方たちがノスタルジックな感想を持つはずもなく、どういう需要で英語版が発売されたのか解りませんね。

ただアメコミ風というかある種独特な雰囲気を持った作品ですので、いずれこの手の作風がヒットする時代がくるような気がします。時代は繰り返すと言いますし、こういうメカメカしい感じがクールといわれる時代はいずれやってくるでしょう。

ラブロマ LOVE ROMA

月刊アフタヌーンで連載されていた、とよ田みのるによるラブロマの英語版コミックです、全5巻。

ラブロマ LOVE ROMA 英語版コミック

ラブロマ 日本語オリジナル版

ラブロマ 英語版

気恥ずかしいまでに純粋で不器用な二人の恋愛を描いたラブコメディです。とよ田氏の稚拙っぽく見える絵と併せてかなり良い雰囲気を持った作品です。こういうのを “へたうま” っていうんでしょうね。あの CLAMP も何度も “かわいい” と身もだえするような感想を述べていますが、実際身もだえするくらいかわいいです。主役の少年と少女どちらも純粋でかわいらしく、”ああ、自分もこうだったなあ” と感情移入がしやすい作品となっています。アマゾンの読者評価でもほとんどが星五つをつけていますね。

誰でもこんな時代があったのでしょうね、ちょっと昔のノスタルジィに浸って身もだえするには最高の作品です。こういう作品がもうちょっと増えても良いと思います。

魍魎戦記MADARA

マル勝ファミコンで連載されていた、MADARA PROJECT(原作 大塚英志、作画 田島昭宇)による魍魎戦記MADARAの英語版コミックです。全5巻。

魍魎戦記MADARA 英語版コミック

魍魎戦記MADARA 日本語オリジナル版

魍魎戦記MADARA 英語版

ファミコン雑誌での連載ということで、一般にはあまり知られてない隠れた名作ですね。いまでは日本語版を入手するのも困難で、どうしても見たいと思ったら中古やオークション等で手に入れるか、英語版を買って読むしかありません。

最近ではこの手の作品はめっきり少なくなってしまいましたが、根強い人気を保っているのも事実です。MADARAの続編というわけにもいかないでしょうが、若手の漫画家さんでこういう作風にチャレンジする人が出てきて欲しいものです。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の CMX から発売されています。結構古い作品なのに 2004年になってから英語版が発売されるという事に驚きを感じてしまいます。英語で読むMADARAは雰囲気があるでしょうね。

MÄR(メル) MAR

週刊少年サンデーで連載されていた、安西信行によるMÄR(メル:Märchen Awakens Romance)の英語版コミックです。全15巻。

MÄR メル 英語版コミック

MÄR メル 日本語オリジナル版

MÄR メル 英語版

ふりがながなければ実に読みにくいタイトルですが、なんでもドイツ語の “Märchen / メルヘン” から作った言葉だそうです。その名のとおり少年漫画でありながらメルヘンの世界で物語が進行していきます。ただそこは少年漫画ですから、世界観や登場するキャラクターはメルヘンでも少年漫画らしいバトルが展開されることになります。

なんでも少年サンデーでは名探偵コナンにつぐ人気を誇っていたそうで、アニメ化もされてそちらも人気となりました。となれば当然海外でも英語版の漫画が発売され、アニメも放送されてやはり人気となったそうです。やはりバトル系少年漫画は強いですねえ。

なお英語版は北米の翻訳漫画出版大手の VIZ Media から発売されています。安定の翻訳で定評のある VIZ Media なので安心して買うことができます。

マリオネット・ジェネレーション Marionette Generation

ニュータイプで連載されていた、美樹本晴彦によるマリオネット・ジェネレーションの英語版コミックです、全5巻。

マリオネット・ジェネレーション Marionette Generation 英語版コミック

マリオネット・ジェネレーション 日本語オリジナル版

マリオネット・ジェネレーション 英語

超時空要塞マクロスのキャラクターデザインをはじめ、最近では機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエルの漫画を連載するなど、美少女を描くことに関しては定評にある美樹本晴彦氏の初の漫画作品ですね。

氏は漫画家というよりはイラストレーターやキャラクターデザイナーとしての方が活躍しているので、作品が人気になることはありませんでした。しかしさすがというか氏の描く少女はとても魅力的なので、そういうつもりで買うなら決して悪くないでしょう。最近ではすこし時代が古い印象を受ける氏の絵柄ですが、それでも好きな人は結構いるでしょう。

なお英語版は北米の翻訳漫画出版大手の VIZ Media から発売されています。

とっておきMAXION

コミックノ-ラで連載されていた、武林武士によるとっておきMAXIONの英語版コミックです、全4巻。

とっておきMAXION 英語版コミック

とっておきMAXION 日本語オリジナル版

とっておきMAXION 英語版

どういう意味かは解りませんが、作品紹介などを見るとこの作品はSFアクション風ラブコメディらしいです。

あまり有名ではありませんが知る人ぞ知る学研の漫画雑誌、コミックNORA。有名な作家さんが連載していたにもかかわらずそのいずれもがほとんど知られていない作品ばかりという不人気漫画誌でしたが、そんなコミックNORAの作品を英訳して発売する出版社があるという事に正直驚いています。個人的には長谷川裕一氏の「マップス」なんかは好きでしたが、この作品は読んだことはありません。

しかしこういう漫画誌にこそ隠れた名作というのはあるので、もしかしたらとても面白いのかも知れませんね。残念ながら日本語版は新品ではほとんど手に入らないので英語版だけを読むというのもなんですが、実はちょっと読みたくなってきています。