ヤングキングで連載されていた、柴田昌弘によるサライの英語版コミックです、全19巻。
サライというのは主人公の神薙サライという名前からとられたタイトルで、当たり前ですが有名なあの曲とはまったく関係ありません。「大災厄」によって文明が崩壊し、遺伝子学の暴走により人類は16歳を過ぎると異形の怪物に変貌してしまうという終末的な近未来を描いたSF作品です。主人公はなぜかメイド服を着て刀を振り回す美少女。この辺は一昔前の作品にありがちですが、それを徹底した世界観が好きだという人は結構多いと思います。
単行本は全19巻で終わっていますが、終盤は作者の急病や事故などもあいまってかなり駆け足で話が終わっており、読後に不完全燃焼な気分にさせられるかも知れません。そういうところもこの手のSF作品にはありがちなことだと言えますが、編集サイドの方でどうにかならないもんですかね。