少女漫画」カテゴリーアーカイブ

少年魔法士 Young Magician

ウィングスで連載中の、なるしまゆりによる少年魔法士の英語版コミックです。

少年魔法士 Young Magician 英語版コミック

少年魔法士 日本語オリジナル版

少年魔法士 英語版

2007年3月号以来途絶えていた連載が約3年半ぶりに2010年12月号より再開されました。話もようやく最終章に突入という事で、ファンの方はどれだけ待ち望んだ事でしょう。ネットでも連載再開を心待ちにしていたファンの方達の声があふれていました。

その3年半というブランクのためか、英語版コミックとしては珍しく国内発売の最新刊である13巻に追いついています。それだけ連載がストップしていたという事なのですが、この際ですから前向きに日本語版と英語版が同時に揃えられると解釈しましょう。

今後連載がどのようなクライマックスを経て結末にいたるのか見逃せんが、英語版の方も続きをきちんと発売してくれる事を望みます。

Honey Hunt ハニーハント

Cheese!で連載されていた、相原実貴による Honey Hunt の英語版コミックです。

Honey Hunt ハニーハント 英語版コミック

Honey Hunt 日本語オリジナル版

Honey Hunt 英語版

少女漫画としてはある意味王道なんじゃないかと思いますが、芸能界で女優を目指す少女の物語です。あとは主人公や周囲の人間の性格の違いなのによってストーリーは進んでいきます。王道だけに陳腐になりやすいですが、それだけに上手く描けば多くのファンの心が捉えられるのもまた事実です。

お話は単行本が6巻まで出たところで連載はいったん中断しているようですが、作者の方でも話の展開に悩む部分でもあったのでしょうか。それはそれとして再開後は、ファンの期待にこたえられるような展開を期待したい所です。

女優を目指す王道の作品といえば、某紅天女を目指す作品の連載が個人的には気になるところです。この作品と比較すると王道とはいっても個々の作品の違いや個性がある事は明白ですね。

パピヨン ~花と蝶~ Papillon

別冊フレンドで連載中の、上田美和によるパピヨン ~花と蝶~の英語版コミックです。全8巻。

パピヨン ~花と蝶~ Papillon 英語版コミック

パピヨン ~花と蝶~ 日本語オリジナル版

パピヨン 英語版

地味でマイナス思考の亜蝶(あげは)は、明るい性格でみんなの人気者の双子の妹である花奈(はな)妬む日々を送っていた。しかし自分の事を “サナギ” と呼ぶスクールカウンセラーの九(いちじく)に出会う事よって、蝶へと生まれ変わる事を決意する。

というのがあらすじですが、この手のサクセスストーリーは少女漫画の王道ですね。たぶん女性の心の中にはいつでも “自分を変えたい” という願望があるのでしょう。向上心があるのはとても良いことだと思います。少女漫画では自分が生まれ変わるきっかけを与えてくれる男性の存在が恋人役として描かれる事が多いですが、この辺少年漫画との違いを考えると少々面白いです。

少女漫画で地味な少女の前に現れるのは上記の通り “きっかけを与えてくれる男性” ですが、少年漫画で地味な少年の前に現れるのは “不思議な力を持った美少女” です。少女漫画ではあくまで自分の努力によって生まれ変わりたいという願望ですが、少年漫画では他人の力に頼りたいという願望が表れているように思えます。別に私は世の男性を悪く言いたいのではなく、せめて漫画の中では誰かに甘えたり、頼りたいという事なのかも知れません。悲しい事ですが、これら二つの男女の願望はなかなか両立しませんね。世の中上手くいかないものです。

サプリ Suppli

FEEL YOUNGで連載されていた、おかざき真里によるサプリの英語版コミックです。全10巻。

サプリ Suppli 英語版コミック

サプリ 日本語オリジナル版

サプリ 英語版

伊東美咲と亀梨和也の主演でテレビドラマ化もされましたね。大人の女性向けの漫画が英訳される事は少ないので貴重な作品といえます。

ただ個人的な疑問としてこの手の作品の英語版が海外で売れるものなんでしょうか? 大人の女性向けのドラマは海外にもあります。それはもちろんこの作品のようなお話が好きな人が大勢いるという事ですが、そういう人達があえて日本の漫画を選んで読む理由はないと思います。

今後は日本の少女漫画を読んで育った海外の女の子たちが成長して、この手の作品のファンにならないとも限りませんが、今の所は未知数と言った所だと思います。その時にはこの作品が “名作” と呼ばれているかも知れません。

「彼」first love Kare First Love

少女コミックで連載されていた、宮坂香帆による「彼」first loveの英語版コミックです、全10巻。

「彼」first love Kare First Love 英語版コミック

「彼」first love 日本語オリジナル版

「彼」first love 英語版

女子校に通う男嫌いで普段は地味な主人公 花梨が、たまたま参加した合コンで酔いつぶれてしまい、介抱してくれた男子校生の 葵が髪を下ろし眼鏡をはずした花梨に一目ぼれされてせまられる事になる…という感じのストーリーです。

最近は海外での少女漫画の人気も上がってきていますが、どちらかといえば活動的な少女が主役の作品の方が人気があります。こういうおとなしめの主人公が、周りのキャラクター達に翻弄されていく受動的なお話はあまり人気がでない傾向がありました。

その中でもこの作品は海外での評価が高い作品といえます。海外での実際の売り上げがどのくらいかは確認できませんでしたが、いくつかの海外サイトでこの作品を褒めているコメントを見かけました。

王国の鍵 Key to the Kingdom

ASUKAで連載されていた、紫堂恭子による王国の鍵の英語版コミックです、全6巻。

王国の鍵 Key to the Kingdom 英語版コミック

王国の鍵 日本語オリジナル版

王国の鍵 英語版

比較的正統派なファンタジー作品ですね。なんといっても主人公が王子様です。手にしたものは全世界の王になれるという「王国の鍵」を捜しにその王子様が旅に出るというお話なのですが、なんとなくどこかのファンタジーの名作に設定が似ているような(紫堂恭子氏はみずからトールキンに影響を受けたと語っています)…、というくらいに正統派なファンタジーです。正統派といってもスパイスとしてのギャグ要素も入っているので全6巻というボリュームである事と併せて読みやすい作品となっています。

なんといっても紫堂恭子氏の作品ですからね、ファンタジー好きが読んで失敗という事はないでしょう。日常を離れてファンタジーの世界を楽しみたいという場合には最適な作品ですね。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の CMX から発売されています。

神風怪盗ジャンヌ Phantom Thief Jeanne

りぼんで連載されていた、種村有菜による神風怪盗ジャンヌの英語版コミックです。

神風怪盗ジャンヌ Phantom Thief Jeanne 英語版コミック

神風怪盗ジャンヌ 日本語オリジナル版

神風怪盗ジャンヌ 英語版

女の子に人気の変身ヒロインものに怪盗という要素を加えて新しい定番を生み出した少女コミックの隠れた名作のひとつですね。

原作コミックの方はそれなりの人気がでたものの、アニメの方は視聴率不振で全44話で終了してしまったこの作品ですが、実はアニメ・コミックともにヨーロッパで人気となり、特にドイツで大ヒットを記録したそうです。ジャンヌ・ダルクの生まれ変わりという設定から、なんとなくフランスで人気がでそうな気もしますが、ジャンヌ・ダルクの本場であるだけに厳しい視点が生まれてしまうのかも知れません。

さて神風怪盗ジャンヌの英語版ですが、以前北米のコミック出版大手 DC Comics の翻訳出版専門レーベル CMX から “Kamikaze Kaito Jeanne” というタイトルで全7巻にて発売されていたものの、そのCMXの事業撤退により長らく絶版となってしまいました。しかし2014年、現在は VIZ Media という翻訳漫画出版社から “Phantom Thief Jeanne” というタイトルで全5巻で発売されています。これから神風怪盗ジャンヌの英語版を買われる方はこちらの VIZ Media 版を買われた方が良いでしょう。上のリンクは VIZ Media 版がヒットするようにしてあります。

まもって!ロリポップ Mamotte Lollipop

なかよしで連載されていた、菊田みちよによるまもって!ロリポップの英語版コミックです。全7巻。またまもって!ロリポップの北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

まもって!ロリポップ Mamotte Lollipop 英語版コミック

まもって!ロリポップ 日本語オリジナル版

まもって!ロリポップ 英語版

なかよし本誌で人気となった他に、アニメ化もされていますね。「強くてやさしくてカッコよくてあたしを守ってくれる男のコ」が理想の女の子が、魔法使い試験の課題で使われる硝子真珠(クリスタルパール)を飴と間違えてうっかり飲み込んでしまったことが原因で、試験期間の半年間もの間、見習い魔法使い達から狙われるハメになるという物語です。

残念ながら続編であるもどって! まもって! ロリポップは英語化されていません。ただしライセンスの問題さえ解決すれば、今後英語版が発売される可能性も決して少なくないと思います。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Del Rey から発売されています。全7巻ということで英語力の自信の無い方には少し長めでしょうか。しかし日本語版と一緒に買うことによって物語を追うことができますので、じっくりと時間をかけて読めば無理というほどでもないでしょう。

カードの王様 King of Cards

別冊花とゆめで連載されていた、立野真琴によるカードの王様の英語版コミックです、全9巻。

カードの王様 King of Cards 英語版コミック

カードの王様 日本語オリジナル版

カードの王様 英語版

トレーディングカードを使ったカードゲームというと男の子がやるものというイメージがありますが、少女漫画ながらトレカを使用したデュエルを題材とした珍しい作品です。

少年漫画の場合はトレカを製作するメーカーのスポンサーがつきやすいので、アニメ化を視野にいれて漫画が作られることが多いですが、この作品はアニメ化はされていませんね。やっぱり女の子にはあまり人気がでなかったんでしょうか。作者の絵柄もファンタジーの系統ではありますが、トレカにするにはちょっと線が細い印象を受けます。おそらく商業ベースにのせることはあまり考えずに、作者が好きで描いた作品なんでしょうね。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の CMX から発売されています。

目隠しの国 Land of the Blindfolded

LaLaおよびLaLa DXで連載されていた、筑波さくらによる目隠しの国の英語版コミックです、全9巻。

目隠しの国 Land of the Blindfolded 英語版コミック

目隠しの国 日本語オリジナル版

目隠しの国 英語版

触れた人の未来を見る力を持つ少女と、触れた人の過去を見る力を持つ少年の物語です。この手の超能力を題材にした作品は多いですが、過去と未来それぞれを見る力をもった二人の関係によってお話の展開が変わるところがこの作品の面白いところだといえます。

「もし目隠しの国があるとしたら見えるということをわかってもらえるのだろうか・・・」、この作品の冒頭にでてくるフレーズですが、妙に考えさせられるものがあります。ただ見える見えないということ以前に、人間が理解しあうという事が既に困難なことだと私は思います。この作品では超能力という題材をもちいて、人間同士が理解しあうのにはお互いに歩み寄る努力が必要なのだと教えられているような気がします。

なお英語版は北米の翻訳漫画出版大手の CMX から発売されています。