週間少年ジャンプで連載されていた、原作:大場つぐみ・作画:小畑健のコンビによるバクマン。の英語版コミックです。全20巻。同じ二人のコンビによるデスノートの英語版コミックもあります。
幼い頃から絵を描くのが大好きで数々の賞を受賞するほどの高い画力を持った真城最高(サイコー)は、売れない漫画家としてあまり幸福とは言えない人生を送った叔父の死をきっかけに「漫画家になりたい」という夢を自ら閉ざし、退屈な日常を送っていた。そんなサイコーが中学3年生となり自分の将来に対して漠然とした不安を感じていたある日、クラスメートで学年1位の秀才・高木秋人(シュージン)から「俺と組んで漫画家になってくれ」と誘われる。叔父の事もあり、漫画家になれるのは才能に恵まれたごく一部の天才以外はただの博打打ちだと一度は断るサイコーだったが、シュージンと一緒に訪れた片思いのクラスメイト・亜豆美保の家の前で美保が声優を目指している事を知り、二人の差が広がる不安から思わず漫画家を目指す事を認めてしまう。さらには二人の描いた漫画を原作にしたアニメで、美保がヒロインに声をあてるという約束をし、勢いでその夢が叶ったら「美保と結婚する」という約束までしてしまう。こうしてサイコーとシュージンの二人はコンビで漫画家を目指す事になるのだった…という感じの作品です。
英語版は北米翻訳漫画出版社大手の VIZ Media より全20巻が発売済である他、まとめ買い・プレゼントに最適なBOX SETもあります
Bakuman. Complete Box Set (Volumes 1-20 with premium)
またアメリカのAmazonのレビューではこの作品に対して以下のような感想が寄せられています。
Sarah:☆☆☆☆☆
バクマン。は私の大好きな作品の一つで、この英語版が発売されるのをずっと首を長くして待っていました!
私自身が絵を描くという事もあり、漫画がどの様に生み出されているのか知りたいと思っていたので、この作品を知った時は自然と興味を惹かれました。しかし他の漫画製作について描かれた作品によくある様な退屈な知識や技術の説明に偏らず、大きな夢を追う二人の漫画家コンビの情熱的な創作活動を中心に描かれており、また10代の青年漫画家と女性声優の卵との控えめな恋愛についても描かれています。
原作:大場つぐみ・作画:小畑健という作者コンビから期待される様に、物語も作画も本当に素晴らしく、楽しく、そして面白いです。少年漫画では非日常的な世界を描いた作品が人気ですが、そんな中でバクマン。の様に日常世界での主人公の活躍を描いた作品は一服の清涼剤です。
この英語版の翻訳と製本もまた非常に良くできています。また各話の最後には原作者と作画担当者それぞれのネーム原稿が掲載されていて、これは本当に素晴らしい特典だと思いました!
Amazon Customer:☆☆☆☆☆
この作品を読んだら、主人公の二人組に漫画家としての成功や幸福が一切保証されていない事にあなたは気づくだろう。この「先の読めない不安感」が、安心して読む事ができる他の少年漫画と比べてこの作品をより中毒性の高いものにしている。
私は少年ジャンプの漫画家でもなんでもないが、作品内で描かれる漫画製作の内情は極めて現実に忠実でリアリティがある。作者のコンビは現在最も有名な少年漫画家の一角に名を連ねる存在であるし、現在進行形で少年ジャンプに連載を持つ現役作家でもある。少なくとも、私がこれまでに読んだ漫画家志望の主人公を描いた他のどの作品よりも、詳細に描かれていて勉強になる。私は漫画業界やアニメ業界についてある程度理解しているつもりでいたのだが、このバクマン。を読んでまだまだ知らない事があったと思い知らされた。
~後略~
AimeeKay:☆☆☆☆☆
私は超能力や魔法が登場しない漫画は普段あまり読まないので、このバクマン。を読むのは私にとって珍しい事と言えます。デスノートを描いたコンビが作者だと知って試しに読んでみたのですが、読んで本当に良かったと思います。
まず作画についてですが、登場人物全員のデザインが本当に良く描かれていて気に入りました。また背景も詳細に描き込まれています。各話の最後に掲載されているネーム原稿も良かったです。主人公の二人の男の子達が漫画を描こうとしている話を読んだ後に、実際のネーム原稿が見れるというのはとても良いと思います。
物語についても本当に面白いと言えます。漫画がどの様に作られているのか知る事ができる点も良いですし、日本の文化について知る事ができる点も良いと思います。最初はあまり期待せずに読んだ私ですが、可愛らしくて面白いシーンがたくさんありました。文化の違いから、私が面白いと感じたシーンが作者の意図したものとは違う可能性もありますが、少なくとも私は退屈せずに読む事ができたので良しとします。
~後略~