懐かしい名作、高橋留美子のめぞん一刻の英語版コミックです。
めぞん一刻 Maison Ikkoku Collector’s Edition(新版) 英語版コミック
※古い名作漫画の英語版にはよくある事ですが、この作品には2003年から全15巻で発売された旧版と 2020年から全10巻で発売された “Maison Ikkoku Collector’s Edition“(新版) という2つの英語版があるのでご注意ください。旧版はほとんど在庫がないみたいなので、上のリンクは主に新しい方のバージョンが表示されるようにしてあります。
SFやオカルト的なコメディを描く事の多い高橋留美子としては異色な作品かも知れませんね。でもそれはコメディの基本が人間同士のドラマであり、作者がそれを描き出す事にかけて秀逸な能力を持っている事を証明した作品ではないかと思います。
そんな日本的な人間ドラマ、または人情話のテイストが溢れるこの作品ですが、海外での評価はやはり他の代表作に比べると高くない印象を受けます。高橋留美子のコアなファンともなればこの作品をイチオシで気に入る方もおられるようですが、やはり少年マンガ的なバトルや格闘に恋愛風味を少々足したテイストが海外では好まれるのかも知れませんね。
以下にめぞん一刻の新しい英語版コミックを購入したコアなファンの感想をいくつか翻訳しています。
“るーみっくわーるどは最高”:☆☆☆☆☆
高橋留美子先生の優しく面白いラブストーリー作品のエレガントな本ができました。
西洋の本とは異なる日本の漫画フォーマットに従い、右から左へとページをめくって読んでいくように製本されています。
物語はとても面白く、続きを読むのが待ちきれません。
“るーみっくわーるどの最高傑作”:☆☆☆☆☆
高橋留美子先生は私が最も好きな漫画家の1人です。日本の読者向けに作られた先生の物語やキャラクターが、今や世界中で読まれるようになった事はとても驚くべき事です。
2015年ごろ、私がこのめぞん一刻のアニメを数話みた時、「これはアニメではなく原作の漫画を読むべき作品だ」と思った事を思い出します。
新装版の1巻と2巻を読んだ限りでは、アニメは原作を忠実に再現していたようですが、全体としてキャラクターを理解するほどに少しづつ面白くなっていく作品なんだと思います。
読んでいて楽しいですし、人々の生活を描いた作品が好きな人におすすめです。
“名作復活!”:☆☆☆☆☆
こちらはVIZ Mediaによるめぞん一刻の新装版です。1冊にだいたいオリジナルの2巻分の話が収録されています。使用している紙は上質で、カバーの触り心地もとても良いので価格に見合った製品だと思います。
巻頭にはカラーイラストが3つと、巻末には翻訳の注釈ページがあり、この新装版が発売されるにあたり多くの時間と労力がかけられている事が分かります。
めぞん一刻はラブコメ漫画の傑作で、読み始めたら止まらなくなる事でしょう。高橋留美子先生の他の作品が好きな人なら誰にでもお勧めする事ができます。
らんま1/2やうる星やつらといった高橋先生の他の作品と比べると少しシリアスよりの雰囲気がありますが、それでも先生ならではユーモアで私を笑わせてくれます。