月刊コミック電撃大王にて連載中の、あずまきよひこによるよつばと!の英語版コミックです。現在約10ヶ国語に翻訳されていて日本だけでなく世界的に人気の高い漫画でもあります。
英題の表記の “Yotsuba&!” ですが、主役の女の子の名前が “よつば” ですから、日本語の助詞の “と” をローマ字で表記せず、この “と” を “AとB / A and B” などの意味で解釈して “&” と表記している訳です。この作品のサブタイトルは全て “よつば と ~” という形になっているので、それを受けてのものでしょうね。個人的にはどうかと思いますが。
あずまんが大王もそうでしたが、ゆったりとした雰囲気のある作風があずまきよひこ氏の漫画は日本でも海外でも、静かな人気があります。爆発的な人気という訳ではありませんが、たまにアメリカでも単行本が週間売り上げの上位に入ったりしています。月刊誌ですから単行本のリリース周期もゆっくりしていて、なんだか作品だけでなく周囲の環境までゆっくりな感じがします。
またアメリカのAmazonのレビューではこの作品に対して以下のような感想が寄せられています。
Graciela Sholander “Author & Writer”:☆☆☆☆☆
“心に微笑みを”私の中学3年生になる娘がとても漫画好きなのですが、ある日学校から帰って来るなりこの本を私に差し出して「ママ、この本を読んでみて、きっと気に入るから!」と言いました。
それからこの本を読む時間を作るまで一週間ほどかかりましたが、一度「よつばと!」を読み始めたら、もう止まらなくなりました! 仕事もそっちのけで一気に読み終えてしまいました。この作品はとても面白く、温かく、愉快で、読み終える頃にはすっかり感動していました。主人公の緑色の髪をしたよつばという女の子は、彼女の世界でとても生き生きとしています。彼女は白黒TV時代のドラマの「アイ・ラブ・ルーシー」のルーシーを小さくしたような女の子で、とても純粋で、楽しい事が大好きで、木登りや電柱に登ってセミの鳴きまねをしたり、好奇心だけでドアのベルを押してみたり、デパートの家具コーナーでパパがカーテンを買っている間に展示品のベッドで寝入ってしまったりします。彼女はとてもかわいらしく、元気で、行動が予測できません。
よつば以外の登場人物もとても魅力的です。家族ぐるみの友人のジャンボさんは、自分の先祖がキリンであると言います(彼はとても背が高いです)。また隣の家に住む三人の女の子は、よつばがトラブルを起こさないように見守ってくれます(しかし結局自分もトラブルに巻き込まれてしまいます)。登場人物はあまり多くないですが、それぞれとてもユニークでいながら良い人達ばかりで好感が持てます。全員がそれぞれ個性的でいながら、よつばを見守る事にかけては力を合わせて協力します。そして同時によつばの元気の良さが彼らの生活に明るさをもたらすのです。
私がこの本を読み終えた後、私はこの本を中学1年生になる息子に与えて、「この本を読みなさい」と言いました。彼は最初の数ページを読んだだけではまって、その日のうちに読み終えてしまいました。こうして娘と息子と私の三人は、この本の中のセリフをまるで家族だけの暗号の様に使って楽しんでいます。
もしあなたが気楽に読めて心温まる漫画を読みたいと思っていたら、この作品をおすすめします!
Michael Valdivielso:☆☆☆☆☆
“緑の髪の女の子”彼女は頭がおかしいのか、それとも宇宙人か? いずれにしろよつばは、転がりだしたら決して止まらないとてつもないエネルギーを秘めたボールの様な女の子だ。彼女を見てると私の二人の姪を思い出す。
物語はよつばと父親がある町に引っ越してくる所から始まる。そしてすぐ友達を作り、ブランコにぶつかり、エアコンは人類の敵で周囲の人々全員を混乱させる。
あずまんが大王の作者による素晴らしい名作。おすすめだ! 私はすでに二巻も購入した。
Agent Excel “agentexcel”:☆☆☆☆☆
“とても良いひと時を過ごせる”この漫画は一定して面白い。とある女の子の近所の冒険を描いた物語で、作者の別の作品であるあずまんが大王と同じく、相変わらず素敵だ。この作品は人生の素晴らしい部分のみを抜き出して描いている。私はこの漫画がアニメ化されるのが待ち遠しくてならない。きっとアニメ化されるはずだ。
以前にあずまんが大王を読んだ事がない人のために例を挙げるなら、「Calvin and Hobbes」がこのよつばと!に近い作品だろうか。どちらの作品も素晴らしいが、特に共通している点はどちらも楽しく愛らしい小さな子供を見ながら、とても楽しいひと時を過ごせるという事だろう。