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FREE COLLARS KINGDOM フリーカラーズキングダム

月刊マガジンZで連載されていた、藤真拓哉によるFREE COLLARS KINGDOMの英語版コミックです、全3巻。

FREE COLLARS KINGDOM フリーカラーズキングダム 英語版コミック

FREE COLLARS KINGDOM 日本語オリジナル版

FREE COLLARS KINGDOM 英語版

猫耳キャラに擬人化された野良猫たちの物語ですね。FREE COLLARS KINGDOMの COLLAR は色を意味する “color” ではなく、首輪を意味する “collar” です。池袋にたむろする野良猫たちが、二つのグループに分かれて戦うというのが物語のベースになっています。

さて日本語版のウィキペディアにはこの作品の項目は無いのに英語版にはあるという FREE COLLARS KINGDOM ですが、海外での評価は大きく二つに分かれたみたいです。一つはキャラクターや絵のかわいらしさを評価する声と、もう一つはありきたりな萌え漫画であると批判する声です。この辺は日本でも評価が分かれるでしょうからまあ仕方が無いですね。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Del Rey と Tanoshimi の2社から発売されています。発売時期もほとんど同じなのでこういう事は珍しいですね。

ガチャガチャ Gacha Gacha

週刊少年マガジンで連載されていた、玉越博幸によるガチャガチャの英語版コミックです、全5巻。マガジンSPECIALに移って連載された6巻以降も “Gacha Gacha: The Next Revolution” という別のタイトルで英訳されて出版されています、こちらは全11巻(予定)。

Gacha Gacha 全5巻 英語版コミック

Gacha Gacha: The Next Revolution 全11巻 英語版コミック

ガチャガチャ 日本語オリジナル版

ガチャガチャ 英語版

この作品は前述の通り日本語のオリジナル版が全16巻なのに対し、英語版は全5巻と全11巻の別々のタイトルで発売されています。ちょっとややこしいですが、もともと6巻以降は設定以外はかなり内容が違っていますので別の作品と考えた方が自然なのかも知れません。

作品のタイトルである “ガチャガチャ” ですが、これはガチャガチャのようにどんな人格がでてくるか解らないという設定にかけたものだと思われます。そういえば子供の頃はよく近所の駄菓子屋で20円とかのガチャガチャをよくやったものですが、今考えれば何が楽しくてあんなに買っていたのでしょうかね? いまでも秋葉原へ行けばアニメやゲーム関連のグッズのガチャガチャがあるのでしょうが、あの頃のように熱くなってガチャガチャをやる事はないでしょう。ふと思ったのですが海外にもガチャガチャってあるんですかね?なんとなく日本独自の文化のような気もしますが、ちょっと調べてみたら元々はガムの自動販売機としてアメリカで考案されたものを日本風に改良を加えたものだそうです。

涼風 Suzuka

週刊少年マガジンで連載されていた、瀬尾公治による涼風の英語版コミックです、全18巻。

涼風 Suzuka 英語版コミック

涼風 日本語オリジナル版

涼風 英語版

バトル系漫画といえば昔からジャンプという感じですが、ラブコメ漫画といえばマガジンという感じになってきているような気がします。もちろんジャンプやサンデーのラブコメもよいですが、マガジン作家陣の描くラブコメはヒット作が多いですね。

涼風もそんなマガジンのラブコメ作品のひとつで、主人公はなぜか「女性専用マンション」に暮らすことになります。こういう設定がマガジンらしいといえばらしい所ですね。簡単にいってしまえばハーレム作品なのですが、少年誌にはめずらしくヒロインが妊娠するという結末はなかなか冒険的だと思います。

またこの作品はアニメ版の不人気さにもかかわらず英訳漫画の方は海外でもそれなりに人気がでましたが、北米では日本版のまま無修正で発売されたために、むこうの年齢基準にひっかかって「大人向け」として扱われてしまったそうです。

トト! the wonderful adventure ToTo

少年マガジンで連載されていた、長田悠幸によるトト! the wonderful adventureの英語版コミックです、全5巻。

トト! the wonderful adventure ToTo 英語版コミック

トト! the wonderful adventure 日本語オリジナル版

トト! the wonderful adventure 英語版

英文字で TOTO と書かれるとどうしても便器を作ってる会社を思い浮かべてしまいますが、もちろんこの作品とはなんの関係もありません。主人公の名前がカカシ、ヒロインの名前がドロシー、カカシとドロシーの連れる犬の名前がトト、ということでオズの魔法使いのパロディですね。それだけでなくアリスという名前の少女もでてきて、まあストーリーはまったく別物なのであくまで名前を使ったというだけの話です。

ただディズニーで有名な二つの作品をモチーフにしているせいか、ストーリーがほぼオリジナルでも北米では「オズっぽい」という評価を受けたようです。それでもおおむね高評価だったみたいですが、少々微妙な感じがしますね。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Del Rey から発売されています。

バジリスク 甲賀忍法帖 Basilisk

山田風太郎による小説・甲賀忍法帖の英語版ノベルと、せがわまさきの作画による漫画版・バジリスク 甲賀忍法帖の英語版コミックです。小説は全1巻、漫画は全5巻。英語リスニング力を強化したい方には、バジリスクの北米版アニメブルーレイもあります。

甲賀忍法帖 The Kouga Ninja Scrolls 英語版ノベル

バジリスク 甲賀忍法帖 Basilisk 英語版コミック

バジリスク 甲賀忍法帖 日本語オリジナル版

バジリスク 甲賀忍法帖 英語版

忍術というかほとんど妖術みたいな術で伊賀と甲賀の忍者20人が死闘を繰り広げる作品です。原作の小説は1958年に連載を開始しており、この敵味方に分かれた複数の豪傑たちが死闘を繰り広げるという設定は、後のいわゆるバトル漫画に大きな影響を与えた作品とも言われています。私はバトル漫画に大きな影響を与えたのは、香港のカンフー映画だと思っていたのですが、突き詰めればたぶん根っこは同じでしょうね。

海外での評価はどうだったんでしょうかね?これほど海外の人たちが持つニンジャのイメージにぴたっりな作品も最近では珍しいような気がします。冷酷でストイックで目的の為には手段を選ばず主君の命には絶対服従、まあ少々助平なキャラクターがいるのはご愛嬌ですが、こういう作品をたまに読むのも良いものですね。

3×3EYES サザンアイズ

ヤングマガジンで連載されていた人気大作、高田裕三による3×3EYES サザンアイズの英語版コミックです、全40巻。

3×3EYES サザンアイズ 英語版コミック

3×3EYES サザンアイズ 日本語オリジナル版

3×3EYES 英語版

インド神話や中国文化をモチーフにした、三只眼吽迦羅(さんじやんうんから)と呼ばれる三つ目の少女と、无(うー)と呼ばれる不老不死になった少年の冒険を描いたファンタジー作品です。青年誌では異例の40巻という大作で描かれた壮大な世界観がこの作品の面白いところですね。

上記のとおり日本語オリジナル版は全40巻ですが、英語版は残念ながら8巻がリリースされたところで9巻以降の発売計画が中止となってしまいました。英語版漫画は、このように現地での売れ行きしだいで翻訳が途中で中止されてしまうことはよくあります。この作品は日本を含めたアジアではそれなりに人気を得たようですが、欧米をはじめとしたキリスト教文化圏ではちょっと設定がわかりにくかったのかも知れませんね。長くよんでこそ面白さが解る作品なだけに非常に残念です。

魁!! クロマティ高校 Cromartie High School

週刊少年マガジンで連載されていた、野中英次による人気ギャグ漫画、魁!! クロマティ高校の英語版コミックです。全17巻。

魁!! クロマティ高校 Cromartie High School 英語版コミック

魁!! クロマティ高校 日本語オリジナル版

魁!! クロマティ高校 英語版

生真面目で勉強もできる主人公の神山高志、「ワルのメジャーリーグ」という異名を持つ不良ばかり通うクロマティ高校に入学してしまうことから始まるシュールな脱力系ギャグ漫画です。

この作品の面白さを説明するのはかなり難しいですね。ありとあらゆる漫画作品や現代日本の文化を理解した上で、あえてそこから少しづつずらしたシュールさとでもいいましょうか、とにかく常識を知らなきゃこの非常識さが解らないと思います。おそらく海外でも日本の漫画や文化に詳しい人なら笑えたでしょうが、あまり詳しくない人はどこが面白いのかわからなかったでしょうね。

この魁!! クロマティ高校のオリジナル日本語版は上述のとおり全17巻ですが、翻訳英語版は残念ながら12巻までしかリリースされていません。出版元の ADV Manga の事業再編とリリース時期が重なってしまったからで、今後続きがリリースされる可能性もないわけでもありませんが、いまのところリリースの予定はないようです。

SAMURAI 7 サムライ7

黒澤明監督の名作「七人の侍」をアニメ化したSAMURAI 7(サムライセブン)の周防瑞孝によるコミックの英語版です。コミックは上下2巻。英語リスニング力を強化したい方には、サムライ7の北米版アニメブルーレイもあります。

SAMURAI 7 サムライ7 英語版コミック

SAMURAI 7 日本語オリジナル版

SAMURAI 7 英語版

七人の侍をモチーフにしているといっても、ロボットとかサイボーグとかがでてくるSFに時代劇のテイストを足したような世界観です。ですから本格的な時代劇を期待するとがっかりするかも知れません。それよりは黒澤明監督に大きな影響を受けたジョージ・ルーカス監督のSF超大作であるスターウォーズを時代劇風にアレンジした、といった方が雰囲気が伝わりやすいでしょうね。

なおアニメ版とコミック版ではかなりストーリーに違いがありますので、アニメ版を見て同じ話を期待してコミックを買ってもやっぱりがっかりするでしょう。それでも作品の完成度は高いので、別のものとして見るなら楽しめると思います。

全2巻というボリュームもちょっと英語版の漫画にチャレンジしてみるには最適な長さです。プレゼントなんかにもおすすめですね。

パンプキン・シザーズ Pumpkin Scissors

月刊少年マガジンで連載中の岩永亮太郎による、パンプキン・シザーズの英語版コミックです。また パンプキン・シザーズの北米版アニメDVD もあります。

パンプキン・シザーズ Pumpkin Scissors 英語版コミック

パンプキン・シザーズ 日本語オリジナル版

パンプキン・シザーズ 英語版

第一次世界大戦前後の世界をモデルした架空の世界の戦災復興を描いた物語です。戦争そのものではなく、戦争終結後の混乱した世界を描くという点においては黒澤明監督の七人の侍のような印象も受けます。といっても小難しいヒューマニズムばかりというわけでもなく、どちらかというと少年漫画の王道的正義(弱きを助け、強きをくじく)と派手なアクションもある娯楽作品としてうまくまとまっています。

Amazon のページには “鋼の錬金術師” に似ているなんて評価もありましたが、うまいことを言う方がいるものです。どこが似ているかといえばまったく似てないのですが、ギャグに偏らずシリアスに偏らず、架空の世界の話でありながらストーリーにリアリティがあるという点において共通点が見出せます。主役が美少年ではなくごついおっさんと若い女性なので女性にはウケが悪いかも知れませんが、男性読者にはウケるでしょうね。

サイコバスターズ Psycho Busters

青樹佑夜によるライトノベル、サイコバスターズの英語版と、作画 奈央晃徳による同作品のコミック版の英語版コミックです。著者名に奈央晃徳(Akinari Nao)の名前のある方がコミックスです。ライトノベルは全3巻、コミックは全7巻です。

サイコバスターズ Psycho Busters 英語版ライトノベル&コミック

サイコバスターズ 日本語オリジナル版

サイコバスターズ 英語版

平凡な日常を過ごしていた中学生である、馳翔(はせかける)はある日突然超能力に目覚めて仲間達とともにファームという組織の陰謀を阻むための戦いに身を投じることになる…という王道といえば王道すぎるほどの設定の作品です。最近では超能力者といえば漫画やライトノベルでしかなかなかお目にかかれないようになってきましたが、それだけに逆に目新しいと感じる人も多いのかも知れません。

さて英語版コミックスの全7巻、英語版ライトノベルの全3巻というボリュームは、初心者の方には少々きつい長さではありますが、英語で本を読むことに慣れ始めたかたにはそれぞれ最適な長さだと思います。たとえば漫画の方を日本語版で読んで、小説の方を英語で読んだり、そんな感じで読むと楽しみながらも英語力を鍛えることができるのではないでしょうか。