カプコンから発売された同名の人気ゲームシリーズを、黒田研二の脚本・前川かずおの作画で漫画化したコミカライズ版の英語版コミックです。全5巻。またスピンオフ作品である逆転検事のコミックの英語版もあります。
逆転裁判 Phoenix Wright: Ace Attorney 英語版コミック
ちなみにこの漫画版のストーリーは時系列的にはゲームの3以降、オリジナルキャラクター達が登場するオリジナルストーリーが展開されるようです。脚本を担当したのがミステリー作家という事もあって、ミステリー作品と思って読むと楽しめるでしょう。しかし元々がゲーム作品で架空の裁判制度を題材にしたとはいえ、裁判に関わるむずかしい法律用語や細かな状況描写も出てきますので、表紙のデザインから受けるほど簡単な作品とは言えないかも知れません。
なお英語版タイトルですが、Phoenix Wright は逆転裁判の主人公・成歩堂龍一の英語版の名前です。まあ英語圏の人には「なるほどう りゅういち」は発音しづらいですよね。という事で英語版に登場する人物の名前は日本語版と変わってしまっている事が多いです。Ace Attorney の方は「敏腕弁護士」くらいの意味でしょうか。ちなみに彼の名セリフである “異議あり!” は英語では Objection! と言います。
またアメリカのAmazonのレビューではこの作品に対して以下のような感想が寄せられています。
Orange:☆☆☆☆☆
“これならファンも納得!”これはニンテンドーDSの人気ゲームタイトルのとても素晴らしい漫画板です。以前発売された “Official Casebook” の2冊とは異なり、こちらは一つ一つの事件が最初から最後まできちんと描かれています。それもゲーム内で描かれた事件ではなく、時系列的にはおそらくゲームの3作目の後に起きたまったく新しい事件が、調査段階から法廷でのバトルまで、逆転裁判のキャラクターの魅力や設定の面白さをまったく損なう事なく漫画化されています。私はまるでゲームの新作をプレイしている様な感覚さえ覚えました。作画も素晴らしく、キャラクターのデザインもゲームの良い部分を模倣しつつオリジナリティも感じさせるものとなっています。
英語の翻訳についてはセリフの多い傾向のある作品内容から考えると合格レベルに達していると思います。また文化の違いから生じる日本の読者にしか解らない様なセリフについても心配は要りません。(巻末に解説ページはありますけど)
私自身はこの逆転裁判シリーズのゲームの大ファンですが、このゲームにあまり詳しくないという方にもこちらの漫画をお勧めしたいと思います。なぜなら漫画内で描かれる事件はとても面白く物語も非常に良く練られて作られているからです。
この漫画の日本語版もすでに購入しているという人のために念のために言うと、日本語版と違い英語版には取り外し可能なカバーはありません。
結論として私はこの漫画を買って非常に満足しています。早く続きを読むのが待ち切れない!
Mike:☆☆☆☆☆
“逆転裁判シリーズのゲームのファンには特にお勧め!”こちらの漫画板は原作である逆転裁判のゲームの面白さと魅力を完全に再現しています。逆転裁判のゲームをプレイした事がある人ならば、この漫画がどんなものか想像できる事でしょう。読んでいるとまるでゲームをプレイしている様な感じになります。漫画版ならではのオリジナル要素はあまりありませんが、私の大好きなゲームタイトルの漫画版としてとても面白かったので、これから続きも買って読もうと思います!