週刊少年サンデーにて連載中の、渡瀬悠宇によるアラタカンガタリ ~革神語~の英語版コミックです。
アラタカンガタリ Arata: The Legend 英語版コミック
古代日本を模した人と神が共に暮らす世界・天和国(アマワクニ)。そこでは剣の姿をした神・劍神(ハヤガミ)とその使い手の鞘(ショウ)とそれらの統治者である秘女王(ヒメオウ)によって平和が保たれていた。しかし30年に一度の秘女王交代の儀式の際に鞘の頂点に立つ十二神鞘(じゅうにシンショウ)たちの裏切りによって天和国は混乱し、新たに大王になろうとすうものたちが争う戦乱の時代に突入してしまう。そして現代日本に暮らす普通の高校生であった日ノ原革(ひのはらあらた)は、とある路地から天和国に迷い込む。果たして革の運命は…という感じの異世界ファンタジー作品です。
ふしぎ遊戯でも有名な、渡瀬悠宇氏による長期連載作品としては初めての少年漫画作品です。双方同じような異世界ファンタジーであり、設定だけみれば舞台を古代中国から古代日本へ、主人公を少女から少年へ変えただけとも言えますが、それだけに今では貴重なオーソドックスなファンタジー作品に仕上がっています。近頃の奇抜な設定ありきの、それでいてストーリーの重厚さに欠ける他のファンタジー作品に比べて安心して読める良さがあると思います。
この手をファンタジー作品を英語で読む時は、その独特の固有名詞を英語で覚えなければならないのが結構難点です。しかしふしぎ遊戯の英語版の固有名詞が作者の意向により中国語を英語に直したもの(ピンイン)であるのに比べて、こちらは日本語の名前をローマ字表記に直しただけなので、そういう難しさはありません。