今回紹介するのは日本の漫画の英語版ではなく、フレッド・ギャラガーとロドニー・キャストンという二人のアメリカ人によるウェブコミックのMegatokyo(メガトーキョー)の英語オリジナル版コミックです。
メガトーキョー Megatokyo 英語オリジナル版コミック
アメリカ人が描いていると言ってもよくあるアメリカンコミックのようなものではなく、ひょんな事から日本に滞在する事になった小柄で内気なオタクのピロと自信家でコアゲーマーのラルゴのアメリカ人2人が、日常と非日常・現実と非現実の入り混じる東京で暮らすというストーリーになっています。ピロとラルゴは作者であるフレッドとロドニーがモデルとなっていますが物語自体はフィクションで、ピロが日本人女性に恋をしてなんとなくハーレム作品っぽい展開をしたり、守護天使やアンドロイドの少女が登場したりとオタク趣味全開な作品になっています。
作画も日本の漫画を真似たような感じで、はっきり言えば日本の同人レベルにも達していないような下手さですが、本場アメリカのオタク達の間での人気は非常に高く、単行本化された時には北米のグラフィックノベルの売り上げ第3位を記録しました。自らも日本で暮らしたいと思っている北米のオタク達の共感を集めたのでしょうね。
日本人の英語学習者である我々としては、アメリカ人のオタクの生態というか日本に対してどんなイメージ(あるいは妄想)を抱いているのかを知る事のできる貴重な作品だと思います。ある意味において日本のオタクよりオタクっぽいというか、本当に日本のオタク文化は世界で愛されているのだなと実感する事ができます。
2009年5月には講談社から日本語訳版のコミックが1巻発売されていますね。英語が苦手だという方も話のネタとして読んでみたらどうでしょうか。