成恵の世界 World of Narue

月刊少年エースで連載中の、丸川トモヒロによる成恵の世界の英語版コミックです。また成恵の世界の北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

成恵の世界 World of Narue 英語版コミック

成恵の世界 日本語オリジナル版

成恵の世界 英語版

SF作品でありながら妙に日常的な香りのするこの作品ですが、海外での評判はどうだったのでしょうか?残念ながらこの作品に関する海外の反応を見つける事ができませんでした。

なおこの作品のタイトルである “成恵の世界” は、A・E・ヴァン・ヴォークトによるSF小説の名作 “The World of Null-A / 非Aの世界” のタイトルをもじったものです。50年以上前の作品ですが、興味のある人はアマゾンで作品タイトルを検索してみてください。

英語版は北米の翻訳漫画出版社の Central Park Media Corp から発売されています。あまり大きな会社ではないので、この会社の商品は在庫が少ないことが多いです。もしかしたら絶版になってる作品も多いのではないですかね。

サクラ大戦漫画版 Sakura Taisen

サクラ大戦といえば大ヒットゲームのタイトルですが、今回紹介するのは政一九の作画によるサクラ大戦漫画版の英語版コミックです、第一部は全9巻。またサクラ大戦の北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

サクラ大戦漫画版 Sakura Taisen 英語版コミック

サクラ大戦漫画版 日本語オリジナル版

サクラ大戦漫画版 英語版

恋愛アドベンチャーと戦略シミュレーションを融合させるという画期的なアイデアで爆発的なヒットとなったサクラ大戦ですが、ゲームの方は2010年3月に5作目である “さらば愛しき人よ” のみが北米でリリースされています。舞台がニューヨークですしね。

漫画の方は1作目のストーリーが中心ですので、日本の大正時代のような雰囲気の架空の世界が舞台になっています。平成に生きる我々にとって大正時代といえば現実というよりフィクションのイメージの方が強いので、なんとなくこんなものだったのかなと思ってしまう部分も多々ありますが、海外の人たちなんかはどんな印象を持ったんでしょうかね?我々が抱くような奇妙なノスタルジーみたいなものを共感できれば嬉しいのですが、どうなんでしょう?

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Tokyopop から7巻まで発売されています。現在 Tokyopop は翻訳出版事業から撤退してしまいましたので、8巻以降の英語版が発売される可能性は今のところ低いです。

まぶらほ Maburaho

原作は築地俊彦によるライトノベル作品ですが、今回紹介するのは宮下未紀の作画によるコミックの英語版です。全2巻。

まぶらほ Maburaho 英語版コミック

まぶらほ 日本語オリジナル版

まぶらほ 英語版

英語版のコミック販売され英語版のアニメも放映されましたが、残念ながらこの作品は海外での良い評価をあまり得られなかったようです。

しかしその理由が「典型的なハーレム作品、オリジナリティが無い、キャラが立ってない」など、どれだけ海外のアニメ・漫画ファンがこだわりを持って作品を見ているかをうかがえる意見が多くてびっくりしました。まるで日本の某掲示板のようです。まあ日本の通の中には「それが様式美だ」という意見の方もおられますので、まだまだ日本の優位性は安泰?かも知れませんね。

全2巻というお手軽さなので、英語版コミック初チャレンジに良いかも知れません。

め組の大吾 Firefighter

週刊少年サンデーで連載されていた、曽田正人によるめ組の大吾の英語版コミックです、全20巻。

め組の大吾 Firefighter! 英語版コミック

め組の大吾 日本語オリジナル版

め組の大吾 英語版

この作品は消防士を題材にしていますが、日本と海外の消防士制度はどのくらい違うのでしょうか?残念ながら詳しい制度の違いはわかりませんでしたが、アメリカなどでも消防士は男の子に人気の職業みたいです。世界同時多発テロの時の自己犠牲的行動に示されているとおり、まさに英雄とまで言っても良いかも知れません。日本でも現代の消防士は英雄とまで言わなくとも人々から尊敬されていますし、江戸時代の町火消しもほとんど英雄視されていましたね。

自らの危険を顧みずに他者を守るというのは、ヒーローの絶対条件のようなものですが、現実世界でこれを行っている職業の代表が消防士ではないでしょうか?そう考えれば警察などに比べて、圧倒的に消防士を題材とした漫画やドラマが少ないのが不思議な感じもしますが、消防活動以外に普段何をしているのかいまいち解りにくいのも確かです。

実は私の家の近所には消防士の訓練所があって、毎日朝早くから日暮れ後まで訓練の時の物音が聞こえてきます。そばで聞いていると頼もしい限りではありますが、物語性を部外者が見出すのは難しいかも知れませんね。

花右京メイド隊 Hanaukyo Maid Team

月刊少年チャンピオンで連載されていた、もりしげによる花右京メイド隊の英語版コミックです、全14巻。

花右京メイド隊 Hanaukyo Maid Team 英語版コミック

花右京メイド隊 日本語オリジナル版

花右京メイド隊 英語版

ここ最近の日本の漫画やアニメでは、多くのメイドさんを雇っているお金持ちが登場する事が多いですが、海外の人たちはどう思うんですかね。日本国内にはメイドを雇うようなお金持ちはほとんどいないと思いますが、海外で働く日本人には人件費の安さから現地のメイドを雇う人も多いと聞きます。もちろん漫画にでてくるようなメイドというより家政婦といった方が良いかも知れませんが、国民の多くが海外で家政婦をして外貨を稼ぐような国もあります。

それはともかく、この作品の花右京家のようなありえないくらいの大富豪もこれまた日本の漫画やアニメに多く登場しますが、こういうキャラクターのオリジナルってどこにあるんでしょうかね?うる星やつらの面堂でしょうか、またそれほどの金持ちじゃないですがスネ夫でしょうか。かつては金持ちである事を鼻にかけるタイプのキャラクターが多かったですが、最近は金持ちであるが故に孤独で愛に飢えてるようなキャラクターも多くなりました。この作品の京太郎は…特殊な部類ですね(笑)

おねがいツインズ Onegai Twins

アニメが大人気となりましたね、おねがい☆ツインズの雑破業によるライトノベルの英語版と、あきかんの作画によるコミックの英語版です。著者名に雑破業(Go Zappa)の名前がある方がノベルで全2巻。あきかん(Akikan)の名前がある方がコミックで全1巻です。またおねがい☆ツインズの北米版アニメDVDもあります(※リージョンコードに注意)。

おねがい☆ツインズ Onegai Twins 英語版ライトノベル&コミック

おねがい☆ツインズ 日本語オリジナル版

おねがい☆ツインズ 英語版

私がこの作品のタイトルを初めてみた時には、妹が12人でてくる某作品のように双子の姉妹がたくさんでてくる作品なのだろうと思いましたが(双恋との勘違いですね)、違ったようです。一人暮らしをしている男の子の家に、その男の子の双子だと名乗るそれぞれ別の女の子が二人訪ねてくるというお話です。

漫画やアニメの世界での複雑な人間関係は、ドラマ性を際立たせる要素になりますが、さすがにこの作品の設定は変化球すぎるような気もしますね。まあ前述の妹12人よりはマシかも知れませんが・・・

なお姉妹作品?であるおねがい☆ティーチャーのライトノベル版と漫画版も同様に英訳されて発売されていますので、こちらも併せていかがでしょうか。

かみちゃまかりん Kamichama Karin

なかよしで連載されていた、コゲどんぼによるかみちゃまかりんの英語版コミックです、全7巻。かみちゃまかりんchuも英訳されています、こちらも全7巻。

かみちゃまかりん Kamichama Karin 英語版コミック

かみちゃまかりん 日本語オリジナル版

かみちゃまかりん 英語版

日本の漫画やアニメに登場する西洋的な神様や天使のキャラクターは、西洋のキリスト教文化に日本の文化が融合したようなキャラクターが多いですが、海外の人たちの受け取り方はどうなんですかね。ちなみにこの作品はギリシャ神話の神様を題材にしています。

ほとんどの人は創作だからという事で笑って許してくれそうですが、厳格な家庭ではこの作品の変身する時のセリフである「アイ アム ゴッド!!」はたぶん問題となるんじゃないかと思います(厳格なクリスチャンは God という言葉を口に出す事さえはばかります)。そういう感覚がわからないので他人事のように言うと、アニメなどの変身シーンで一家団欒が一瞬固まるところを想像するとなんだかおかしいです(それ以前にちょっと裸になったりする方が問題になるかも?)。

まあ冷静に「女性なんだから “Goddess / ゴッデス”じゃない?」なんてツッコミを入れられても嫌ですが。

S線上のテナ Tena on S-string

まんがタイムきららフォワードで連載中の、岬下部せすなによるS線上のテナの英語版コミックです。

S線上のテナ Tena on S-string 英語版コミック

S線上のテナ 日本語オリジナル版

S線上のテナ 英語版

日本にはまんがタイムきらら系の作品の根強いファンがいますが、海外ではどうなんでしょうかね?やっぱり海外でも主流はジャンプとかマガジンなどの少年誌のファンだと思いますが、これだけ英訳されて出版されているという事は一定数のファンがいるって事ですよね。

日本国内でも漫画雑誌が創刊されては消えてゆく今の時代に、これだけの漫画が英訳されて海外で読まれているという事には全く驚かされます。できればもうちょっと価格を安くしてもっと多くの人に読んでもらいたいと思いますが、日本の漫画を英語で読むのはある種の「贅沢」なんですかね。これがアニメDVDやBlue-layになると海外版は日本の半額以下なのだから海外市場はよくわかりません。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Yen Press から発売されています。

桃組プラス戦記 Momogumi Plus Senki

月刊Asukaで連載中の、左近堂絵里による桃組プラス戦記の英語版コミックです。

桃組プラス戦記 Momogumi Plus Senki 英語版コミック

桃組プラス戦記 日本語オリジナル版

桃組プラス戦記 英語版

この作品は “桃太郎” や他の昔話がモデルとなってストーリーが作られていますが、海外の人で桃太郎を知ってる人はどのくらいいるんでしょうかね?日本でもファンタジー作品を通してギリシャ神話やケルト神話を知る人も多いですから、こういう形で日本の文化に興味を持ってもらうのは良いことだと思います。

いまのところ掲載誌もメジャーでない上にアニメ化もされていない事から海外での知名度はそれほど高くないのですが、昔話が題材という事でNHKあたりがアニメ化してくれれば、あっと言う間に全世界で有名になると思われます。そういう意味では今後の展開が大いに期待される作品です。

英語版は北米の翻訳漫画出版大手の Tokyopop から発売されています。

メイド戦記 Maid War Chronicle

月刊少年シリウスで連載中の、RANによるメイド戦記の英語版コミックです。

メイド戦記 Maid War Chronicle 英語版コミック

メイド戦記 日本語オリジナル版

メイド戦記 英語版

メイド戦記のファンの方には申し訳ないですが、日本でもあまり知られていない漫画作品が英訳されて出版されているという事実に毎度のことならが驚かされます。

ただ値段が少々高いことと、リリースのペースが遅い事はいつも残念に思っています。この作品も日本では2010年の時点で7巻まで発刊されているのに、英語版は2巻までしか発刊されていません。あまり売れ行きがよくなかったからなのか、そのまま続刊が発売されなくなってしまった作品も結構あります。

まあ英語版コミックを出版している出版社にとっては、オリジナルを作っている日本の出版社にくらべて手間もかかっていませんし、儲けがでなかったらやめてしまえばいいという感覚なのかも知れません。日本の出版社でも作品の人気がでなければさっさと打ち切りにしてしまうところがありますので、海外の出版社だけを非難する事はできないかも知れません。ただこういう商売の仕方が海外のファンや読者にどういう風に思われているのか興味があるところです。