少女漫画」カテゴリーアーカイブ

僕等がいた We Were There

ベツコミ(別冊少女コミック)にて連載されている、小畑友紀による、僕等がいたの英語版コミックです。

僕等がいた We Were There 英語版コミック

僕等がいた 日本語オリジナル版

僕等がいた 英語版

2012年には実写映画が公開される予定となっていますね。少女漫画というと彼氏と両思いになってハッピーエンドという作品が多いと思いますが、この作品は高校生のころの淡い恋愛から始まり、遠距離恋愛、彼氏の失踪、三角関係と登場人物の成長とともに人間関係も複雑化していきます。あくまでフィクションなのでまるで絵に描いたような感じはありますが、ハッピーエンドで終わりじゃないストーリー展開にはどことなくリアリティを感じる方も多いのではないでしょうか。

さて英語版コミックマニアとして気になるのはこの作品の海外での評価です。ハリウッド映画なんかの影響で男女関係については日本より北米の方が進んでいるイメージがありますが、実際には地域や信仰によっては保守的な家庭も多いです。果たしてどのくらいの数の方がこの作品に共感して面白いと思ってくれるでしょうか。ただ個人的には英語圏よりはアジアで人気がでそうな予感はしますね。

トリニティ・ブラッド Trinity Blood

吉田直による大人気ライトノベルのトリニティ・ブラッドの英語版ライトノベルと、九条キヨの作画によるコミックの英語版です。著者名に九条キヨ(Kiyo Kyujyo)の名前がある方がコミックとなります。英語リスニング力を強化したい方には、トリニティブラッドの北米版アニメブルーレイもあります。

トリニティ・ブラッド Trinity Blood 英語版ライトノベル&コミック

トリニティ・ブラッド 日本語オリジナル版

トリニティ・ブラッド 英語版

中世的な雰囲気のある近未来のヨーロッパを舞台にしたSFファンタジー作品です。核兵器や細菌兵器が飛び交うアルマゲドンの後、人類の文明と生存圏はほぼかつての中世ヨーロッパほどに縮小してしまった。そこに追い討ちをかけるように吸血鬼たちが真人類帝国をきずき人類と対立する。そんな世界の物語ですね。世界観はほぼ中世ヨーロッパでありながら近未来であるため、ロボットやハイテク兵器が登場したりします。

小説版は “トリニティ・ブラッド Rage Against the Moons” 全6巻のうち英語版のリリースは4巻まで、 “トリニティ・ブラッド Reborn on the Mars” 全6巻(未完)のうち英語版のリリースは3巻まで、漫画版は既刊13巻(続刊中)のうち英語版は12巻までリリースされています。しかし英語版の出版社である Tokyopop が、2011年5月31日をもって北米における漫画翻訳事業から撤退してしまったため、その後のリリースがどうなるかはわかりません。できれば別の出版社が続きを引き継いでリリースしてもらいたいと思いますが、今のところその予定はないようです。

親指からロマンス The Magic Touch

花とゆめで連載されていた椿いづみによる、親指からロマンスの英語版コミックです、全9巻。

親指からロマンス The Magic Touch 英語版コミック

親指からロマンス 日本語オリジナル版

親指からロマンス 英語版

マッサージ研究会という不思議な部活に所属する女子高生の恋のお話です。マッサージが趣味でマッサージしがいのある体つきをしている森泉陽介に恋をしてしまった東宮千愛。陽介に「俺を惚れさせたらマッサージしていい」 といわれてがんばる千愛。少女漫画でありがちな雰囲気からはどことなくはずれているが、なぜか心癒されてしまう作品です。

シンプルな恋愛物語を読みたいひとには合わないかも知れませんね。ラブコメディのコメディ要素が強いので何も考えずに気楽に漫画を読みたいという方にはちょうど良いでしょう。

そんな作品で英語学習ってどうなのよ。という疑問が個人的には沸いてきますが、そこは好きこそものの上手なれということわざもあるように、日本語版を楽しんで読める方は英語版も楽しんで読めることでしょう。

SWAN スワン

マーガレットで連載されていた有吉京子によるSWAN(スワン)の英語版コミックです。全14巻。

SWAN スワン 英語版コミック

SWAN 日本語オリジナル版

SWAN 英語版

表紙の絵をみれば解るとおり、バレエを題材にした物語ですね。とくに名作・白鳥の湖がストーリーに密接に絡んできます。内容としてはちょっと昔の少女漫画の王道を踏んだ作品で、最近の少女漫画が好きな人には受け入れられないかも知れませんね。

そういえばこの作品が連載されていた時代は、スチューワデス物語とか漫画だけでなくテレビドラマでも熱意を持ってはいるがいまいちぱっとしない少女が努力を積み重ねて成長していく物語がたくさんありましたね。最近では前世の因縁とか突然未知の力に目覚めてとかそういう話が増えたような印象ですが、たまにはこの手の努力と根性で成長していく物語を少女漫画でも読みたいと思います。

英語版は翻訳漫画出版大手の CMX から発売されています。しかしCMXは現在その事業から撤退してしまっていますので、もしかしたら今後絶版となってしまう可能性があります。

シュガシュガルーン Sugar Sugar Rune

なかよしで連載されていた安野モヨコによるシュガシュガルーンの英語版コミックです。全8巻。

シュガシュガルーン Sugar Sugar Rune 英語版コミック

シュガシュガルーン 日本語オリジナル版

シュガシュガルーン 英語版

安野モヨコというとハッピーマニアをはじめとしてハイティーンから大人の女性向けの作品を描いているというイメージがあったのですが、女児向けの作品も描いていたんですね。かと思えば花とみつばちを青年誌で描いていたりと本当に多才な人ですね。

それでも左の表紙を見てもらえれば解っていただけると思いますが、やはり独特のカラーと言いますか安野モヨコならではのオシャレな感じが伝わってきます。そしてその世界観は国内ばかりでなく、海外でも高い評価を受けました。北米最大規模のアニメ紹介サイトである Anime News Network のレビュワーの一人である Carlo Santos は、2008年のレビューでこの作品を「ここ5年のファンタジー漫画の中でもっとも良い」と評価しています。

英語版は翻訳漫画出版大手の Del Rey から発売されています。

シュガープリンセス Sugar Princess

花とゆめで連載されていた中条比紗也によるシュガープリンセスの英語版コミックです、全2巻。

シュガープリンセス Sugar Princess 英語版コミック

シュガープリンセス 日本語オリジナル版

シュガープリンセス 英語版

フィギュアスケートを題材にしたお話ですね。偶然手に入ったチケットでスケートリンクに行き、はじめて滑るスケートでダブルアクセル二回転半ジャンプに挑戦した女子中学生の栗木麻綾。もちろんジャンプは失敗したのだがそれを見ていた美形の中年・狩野旬にスカウトされてフィギュアの世界に入るというストーリーです。

全2巻ということで英語版コミック初心者の方にちょうど良いボリュームだと思います。日本語版とそろえて購入してもそれほどの金額になりませんので、お子様へのプレゼントとしても最適でしょうね。Amazonでは有料ですがプレゼント用の包装もしてくれます。

英語版は翻訳漫画出版大手の VIZ Media から発売されています。たくさんの漫画を英語に翻訳して発売している VIZ Media だけに翻訳の質にはある程度の期待ができる事でしょう。

架カル空ノ音 Song of the Hanging Sky

B’s LOGで連載されていた吟鳥子による、架カル空ノ音の英語版コミックです、全4巻。

架カル空ノ音 Song of the Hanging Sky 英語版コミック

架カル空ノ音 日本語オリジナル版

架カル空ノ音 英語版

戦争に疲れて逃亡兵となった軍医のジャックは、人里離れた山奥で暮らしている時に背中に羽の生えた少年を拾って助ける。その後少年の仲間である古代鳥人族が迎えにきて少年は帰っていくのだが、そこからジャックと彼らの間に交流が始まる…という感じのお話です。

矛盾を抱えた現代への警鐘を異文化交流を通じて見つめなおす機会となるファンタジー作品ですね。そういう意味ではありがちといえばありがちな作品ですが、吟鳥子氏の描く独特の世界観が魅力的な作品に仕上がっています。

全4巻というボリュームも英語で読むにはちょうど良い長さなので、日本語版とあわせて全巻そろえられると良いでしょう。お子様へのプレゼントなんかにも素敵なのではないでしょうか。

SILVER DIAMOND シルバーダイヤモンド

いち*ラキで連載中の杉浦志保によるSILVER DIAMOND(シルバーダイヤモンド)の英語版コミックです。

SILVER DIAMOND シルバーダイヤモンド 英語版コミック

SILVER DIAMOND 日本語オリジナル版

SILVER DIAMOND 英語版

あまり有名ではない雑誌ですが、いち*ラキを代表する作品のひとつですね。ファンの方も英語版が発売されていると知れば驚かれるのではないでしょうか。日常あまり使われない漢字を使った耳慣れない固有名詞の多いファンタジー作品で、この手の世界観が好きな人はばっちりはまることでしょう。個人的には英語に翻訳した訳者の方はさぞかし苦労されたことだろうなあと思ってしまいます。

その英語版は現在 Tokyopop より9巻までが発売されていますが、その Tokyopop が2011年5月に翻訳出版事業から撤退してしまったために、その続きが発売されるかは未定です。オリジナルの版権元があまり大きくない出版社であることもあわせて考えると、続きを別の翻訳出版社が出す可能性はあまり高くないでしょう。どこか別の出版社がライセンスを取得してくれれば良いのですが…

ネバギバ! Never Give Up!

花とゆめで連載されていた武藤啓による、ネバギバ!の英語版コミックです。全13巻。

ネバギバ! Never Give Up! 英語版コミック

ネバギバ! 日本語オリジナル版

ネバギバ! 英語版

かわいらしい男の子の女装や、女の子の男装の話は結構ありますが、こちらはまさに男装の麗人のお話ですね。かといって宝塚みたいな感じではなく、モデルの父親に似た外見に育ってしまった少女が幼馴染の少年がモデルになる事をきっかけに彼を守るために男装してモデルをやるというお話です。背が高く、王子様にしか見えない少女と、背が低く、お姫様にしか見えない少年の恋に美形の青年が加わったちょっと変わった三角関係が面白いですね。

英語版は現在 Tokyopop より第8巻までリリースされています。しかしその Tokyopop は2011年5月をもって翻訳出版事業から撤退してしまったので、9巻以降のリリース予定は残念ながらいまのところありません。どこか別の出版社がライセンスを取得してくれれば良いのですが、そういう事は非常に珍しい事なのです。

凛-RIN-!

Chara(キャラ)で連載されていた原作 神奈木智、作画 穂波ゆきねによるBL漫画、凛-RIN-!の英語版コミックです、全3巻。

凛-RIN-! 英語版コミック

凛-RIN-! 日本語オリジナル版

凛-RIN-! 英語版

表紙を見てもらえれば解ると思いますが弓道部のお話です。高校二年の弓道部員、桂は極度の上がり症。しかし兄の親友で幼馴染の草に抱きしめられると一瞬で緊張が治まるのだった。・・・そんな設定の作品ですね。袴萌えというか、透明感のある絵柄が良いというか、全体としてソフトな印象を受けます。

全3巻ということでBL漫画で英語学習にチャレンジしてみようという初心者の方にはちょうどよいボリュームなのではないでしょうか。弓道に関する用語を訳者さんがどのように英語訳をしているのか気にしながら読むと、さらに学習効果があがると思います。

英語版は Digital Manga Publishing より発売されています。Digital Manga Publishing はその後、801 Media というBL専門レーベルを立ち上げますが、これはその前の作品ですかね。